ぶっくぶくの部屋

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先日、テレビに今話題の海堂尊が出ていました。
『チームバチスタの栄光』や『ナイチンゲールの沈黙』を
読んだばかりだったので、この新たなエンターテイナーを
興味深く見ていたのですが、
「小説の世界では何でもできる」みたいな発言を聞いて
ちょっと失望し、しばらく同種のものは読まなくなって
しまいました。
しかし、3月7日から映画公開と知り、ぶっくぶくと
しては、一応チェックしなきゃって思い、読み出したら
やっぱ面白い。
読んでいる間は面白い、というのが、エンターテンメント
たるゆえんですね。

File No.11
『ジェネラル・ルージュの凱旋』上・下
海堂 尊(宝島社文庫 各476円)
オススメ度 ★★☆☆☆

今回は、ジェネラルルージュ(血染めの将軍)こと、救命
救急センターの速水部長の収賄事件を、ご存知、「行灯」
こと田口万年講師が追求していくストーリー。
著者も現役の病理医だけあって、迫真の場面が続き、読む
者を飽きさせません。
『ナイチンゲールのー』でもありましたが、
「手続きを飛ばして正義を貫こうとしても、刃は肝心の
ところには届かない。いつか必ずしっぺ返しに遭って叩き
潰される」というセリフは、組織に生きる人間にとって、
すごく説得力があります。
著者本人も日頃そう感じているのでしょう、きっと。
でも、この作品の華は、何といってもゼネラル速水でしょう。
その仕事ぶり、迫力ある言動、カッコイイですねえ。
ゼネラルとハヤブサのラストシーンも良かったあ。
私はもう映画は観なくていいなあ。
読んだ後映画を観ると、「えっ、そうじゃあないだろう!」
と思うこと多くありません?
これまで、映画の方が良かったと思ったのは、『ジャッカル
の日』ぐらいかなあ。
そういえば、個人的なサプライズエピソードをひとつ。
先日、ある方々と飲んでいて、そのうちのお一人が、私の
耳元で、
「ワタシ、実は少し前に心臓のバチスタ手術をしまして。
その時執刀してくれたのが、チームバチスタの天才外科医
桐生助教授のモデルになった人なんです」
「えっ〜、ホントですか?」
「ホントです。ワタシも医者でして、いろいろなつながり
から彼に依頼したんです」
「えっ〜、じゃあ、もしかしてアナタのバチスタ手術も
あの小説に出てくるケースのひとつだったりして…?」
「それは時期が違うからあり得ません。でも、わたしの
手術も成功しました。だからこうして飲んでるでしょ」
ほんとにいたんですね、実在のモデルが。
ゼネラル速水のモデルもいるのかなあ?
2009.02.22:ycci:count(672):[メモ/コンテンツ]
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