ぶっくぶくの部屋
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この美味なるものリンゴ
数年前の夏、弘前に行く機会がありまして…。
岩木山の裾野に広がるリンゴ畑の広大さに
見とれてしまいました。
その時は、このリンゴ農家の1人が人生を
賭すようなことをしていたとは知る由もなく…。
File No.3
『奇跡のリンゴ』石川拓治(幻冬舎 1300円)
オススメ度 ★★☆☆☆
これは、農薬も肥料も使わずに、リンゴをたわわに
実らせる、津軽のあるリンゴ農家の男の、余りにも
壮絶な挑戦の物語(ノンフィクション)です。
比較的富裕なリンゴ農家だった木村秋則。
しかし、ある日、「無農薬」に憑かれて、奈落の底、
極貧の生活に落ち込んでしまう。
キャバレーの客引きまでしたというから、その貧困
たるや推して知るべしです。
そして、ついには進退極まって、自殺未遂…。
その時、天啓が!
(この部分だけ、ちょっと出来すぎという感じが
しないでもないですが)
何だか、これからは気軽に「無農薬」なんて軽々しく
言えないなって感じです。それほど、この男の
「気狂い」はすさまじいものです。
「リンゴの木が、リンゴの木だけで生きられないよう
にな、人間もさ、一人で生きているわけではない」
木村秋則が語るこの言葉は重い!って感じました。
表紙の木村の破顔がまたいい!
★2つは少々辛すぎでしょうか?
2009.01.19:
ycci
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