天地人

▼10数年ぶりに

もう二度とお世話になることはないだろうと、永久決別した
パチンコを10数年ぶりにやった(いや、やってしまった!)
最後にしたのを覚えていないくらいだから、相当前に完全に
足を洗ったのだが…。
事の発端は、今年二十歳になった甥が、酒とパチンコの初体験
をしたいと言い出したこと。
酒は何回か一緒に飲んだが、パチンコは今日が生まれて初めて。
二人でおそるおそる入っていくと、その大音響にまずビックリ。
そそくさと空いている台に座って、いざ勝負!
甥が汗水流して働いたお金1000円はたちまち海の藻屑。
甥は青い顔をしてしょげかえる。
「人生なんてそんなもんだよ。濡れ手に粟なんてないんだぞ!
どれどれ、おいちゃんがカタキをとってやるから」
ものの数分もすると眠ってたハズの昔の血が騒ぎ出した。
みるみるお金が…。
そ、そして、ついにきたっ〜!
「どうだ、おいちゃんスゴイだろっ」
伯父の面目をようやく保って、意気揚々と帰路に。
ん?オレなんぼ遣ったんだ?
ぐえっ、大赤字じゃん!
やっぱパチンコは性に合わん!
また明日から凍結!
そう言えばオレ、4年も止めてたタバコをちょっとしたハズミで
また再開してしまったんだっけ。
そして前よりはるかに吸ってるし。
やばい、やばい、やばい。
明日からパチンコ店見ないようにしよっと!

File No.251
『太平洋戦争、七つの謎』保阪 正康(角川oneテーマ21 705円)
オススメ度★★★★☆

昨日、8月15日は66回目の終戦記念日。
先の太平洋戦争で亡くなられた300万余の御霊に、しばし、
謹んで黙祷を捧げたい。
オレ自身はまったく戦争を体験してないのだが、毎年何回かは
この国家的・世界的悲劇のことを考えてみたいと思っている。
ということで、今回はこの本を選んでみた。
ノンフィクション作家の保阪正康は前からよく読んでいる。
彼の物事の捉え方や考え方に共鳴するところが多いからだ。
今回も、タイトルはいささかベタではあるが、中味はなかなか
だった。

七つの謎のひとつめ。
誰が開戦を決めたのか?
一般的には昭和天皇のご聖断ということになっているが、あくまで
天皇は上申されたものに苦渋のYESを出しただけ。
と言うより、YESしかなかった状況。
もし断固NOであったら日本はどうなっていたかも著者は書いている。
おそらくは、国体を維持できなかっただろうと。
開戦を上申した人たちが、言わば事実上の開戦決定者ということ。
それは国会で決定されたものではなく、閣議ですらない。
今で言えば、関係閣僚会議のような場で決定されたものだ。
しかも、そのメンバーは全員が官僚。
政治家(国民の信任を得た者たち)ではなかったのだ。
改めてこういう内容を読むと、慄然としてしまう。

保阪の考え方に共鳴出来るのは、例えばこんなところ。
「人は時代の制約の中にある。つまり、生きる時代を選べないわけ
だから、その時代の価値規範に対して忠実に生きたいと思っている。
…それを今の時代の価値基準だけで批判したり、断罪したりするのは、
やはりちょっと間違っているような気がする」
まったくオレも同感。
現代に生きるオレたちは、どうしても現代の価値観で、いとも簡単に
歴史をあれやこれや身勝手に論じてしまいがちだ。
オレだって、あの時代に生きていたら、趨勢に抗うことなど毛頭出来ず、
どこか変だな、ちょっとコワイな、哀しいな、と心の中で思いながらも、
表面はバリバリの軍国少年(青年)になっていただろう。
そして、おそらくは戦場の露と消えていたかも知れない。

その時代のことを良く思い致しながら、オレたちの国の過去の悲劇を
ちゃんと振りかえらなければならない、ということをつくづく
教えられる。



『流星の絆』を読んで以来、ずっと「ハヤシライス」が食べたくて…、
あちらこちらと探していた。
そしたら、あった、あったよ。
いわゆるファミレスのようなチェーンではなく、個人営業の街の
小さなレストラン。
うんまかったよ〜、ここのハヤシライス。
このぐらいのレベルのものを出してるなんて、まだまだわが街は
捨てたもんじゃないぞ!
(その日は食べ物の件で家人と冷戦状態だったんで、ことさら
うんまかったでア〜ル)

2011.08.16:ycci

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