天地人
▼本当はわかっていない
わかったつもりでも、本当はわかっていない
ことってあるよなあ。
オレの場合は、学生時代にカッコつけて哲学書なんか
読んじゃって、わかったつもりになっていた。
あ〜、ハズかしい。
でも、若い時は許されるかもしれないが、分別盛りに
なっても「わかったふり」をし続けるのはみっともない。
年を重ねて良かったと思うのは、
「自分はわかっていない」「世の中はわからないことが多い」
ということが少しずつわかってきたことかな…。
File No.138
『超訳 ニーチェの言葉』
フリードリッヒ・ニーチェ 白取春彦編訳(ディスカヴァー 1700円)
オススメ度★★★☆☆
この本、すごく売れてるらしい。
ニーチェの著作と言うと難しいという先入観がどうしても拭えない
のに、少々オドロキの傾向だ。
しばらく本屋でも品切れだったが、この間入荷した時にさっそく
買ってみた。
ナルホド、こういう内容なら売れるのはわかる。
ニーチェの様々な著作の中から、インパクトのある部分を抜粋して、
読みやすく「超訳」して232のチャプターに編集している。
たとえば、
「人を愛することを忘れる。
そうすると次には、自分の中にも愛する価値があることすら
忘れてしまい、自分すら愛さなくなる。
こうして、にんげんであることを終えてしまう」
また、
「他人をあれこれと判断しないこと。
他人の値踏みもしなこと。
人の噂話もしなこと。
あの人はどうのこうのといつまでも考えないこと。
そのような想像や考えをできるだけ少なくすること。
こういう点に、良き人間性のしるしがある」
つまり、ニーチェの箴言集のような内容になっていて、親しみやすく、
収録されているいくつかは、自分の心情ともあいまって、
勇気を与え、知恵を授け、思考の機会をもたらしてくれる。
だから、多くの人々に読まれているのだろう。
本当は、ひとつひとつ味わいながらジックリ読む本なんだろう。
せっかちなオレはバアーっと一気に読んでしまった。
読んでる時は感心しても、今となっては、あまり覚えていない。
これでは1700円の価値がない。
んじゃあ、もう1回、少しずつ読んでみるか。
ん〜、でもちょっと眠い。
昨晩、帰省した友人と深更まで痛飲した疲れが…。
でもアイツ、同い年なのに、オレの知らない新しい歌ばっか
うたってウケてたなあ。
オレ「若いフリしてんなよっ」
友人「いつもこういう歌ばっかだぜえ、オマエもしけてねえで
歌って盛り上がれよ」
オレ「いやだ。そういう歌ではよう楽しまん!」
友人「あっそう、じゃあ北島三郎でも歌おうか」
オレ「うっせー、もうかえっつお」
余談ながら…。
2010.05.01:ycci
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