天地人

▼岡田よ、泣くな、語るな

『覚悟のすすめ』でのカキコ氏から本を貸していただきました。
人に本を貸すことはあっても、人から借りる機会が少ない私と
しては、ちょっぴり嬉しかったりして…。
でも、タイガースの本ばっかり読んでると、何だかT党にひき
ずり込まれそう。

File No.18
『頑固力-ブレないリーダー哲学-』
岡田彰布(角川SSC新書 760円) 
オススメ度 ★★☆☆☆

プロ野球セリーグ08年シリーズ。中盤まで2位に13ゲームも
引き離してブッチ切りトップ独走だった阪神タイガース。
しかし、後半戦から急に失速し、ゴール寸前でペナントを
逃してしまいました。その責任をとって岡田彰布監督が辞任した
ことは、まだ記憶に新しいところ。
岡田は親父の代からのバリバリのT党。小さいときからタイガース
に親しみ、早大卒業後、念願のタイガースにドラフト1位入団。
ルーキーイヤーから頭角をあらわし、新人王。私も入団当初から
岡田をテレビで観ていて、その野球センスに見惚れる一方、
G党としては「やっかいなヤツがタイガースに入ってしまったな
あ」って思った記憶があります。
もっとも、その翌年、原辰徳がジャイアンツにドラフト1位入団
して、多少は溜飲を下げたのですが、伝説になった85年のバック
スクリーン3連発被弾で、その不安は的中してしまいました。
でも、この岡田彰布、私が観てたとおり、男らしく且つ思いやりの
ある男です。
選手生活の晩年、戦力外通告され、大好きなタイガースを去る最終
戦で涙が止まらなかったと回想するところは、女々しいどころか、
かえって熱き男気を感じさせます。
暗黒時代を経たからこそ強くなった、監督はマイナス思考など、
随所にオカダイズムも感じさせます。
ただちょっと残念なのは、他球団や他者の批判めいたことが少し
あったことと、繰り返しが多くクドイこと。
タイガースの美風は、将棋の坂田三吉のようなさっぱりした豪放
さです。ジャイアンツにはない伝統的美風であるT魂を持った
岡田よ、泣くな、語るな!君にはグランドがすべてだ!
いつの日かまたタテジマのユニフォームを着て、G党のわれわれ
に「またやっかいなヤツが戻ってきた」と思わせてくれることを
願ってますよ〜。


2009.03.02:ycci

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