スタッフヤマガタン(ヤマガタン事務局)

▼松岡正剛の千夜千冊『伴淳三郎・道化の涙』より

松岡正剛の千夜千冊『伴淳三郎・道化の涙』より一部引用
第百二十六夜【0126】2000年9月8日 

内田吐夢の『飢餓海峡』の伴淳は渋かった。執念だけが取柄の弓坂刑事という役だったが、撮影中に左幸子は「この人の血は冷えている」と思ってぞくっとしたという。
 伴淳三郎はぼくの父と同い歳である。明治41年に米沢屋代町に生まれている。ここは呉服屋だった父がよく仕入れに行っていたところでもあった。父はどこで見たのか、伴淳の書は「えろううまいもんやった」と言っていた(本書によると伴淳の書は米沢の「登起波」というすき焼き屋にいまも飾ってあるという)。実際にも伴淳は貧乏絵描きの父親に似たのか、書や絵が得意だったようだ。
 伴淳は青少年時代の多くを引越し先の山形小姓町で送った・・・略・・・




●2005.11.29
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