裏磐梯高原ホテルのブログ

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ここ数日、裏磐梯は穏やかに晴れております。
気温も上がり、弥六沼のほとりでは山桜がきれいに咲いております。
弥六沼へはいくつもの渓流から多くの水が流れ込みますが、そのほとんどは
実は目の前にある磐梯山から流れ込むのではなく、隣の猫魔山方面から
流れ込んでいます。そして、その水は磐梯山の雄大な姿を沼面に映し出し、
その後、父沼、母沼を経由し柳沼へと流れて行きます。
磐梯山にわずかな残雪を見ることのできるこの時期だけ、弥六沼は碧さを増し
神秘的な煌めきを放ちます。
皆様もよくご存知な五色沼ですが、
最も有名な毘沙門沼は本当に鮮やかなコバルトブルーの色をたたえております。
ではどうしてあのような水の色になるのでしょうか。
毘沙門沼は湖底から酸性の鉱泉が湧き出しており、硫酸カルシウムの
乳白色をした沈殿物が水中に浮遊して、特に晴れた日にはとても美しい
青白色に見えるということなのです。
磐梯山は冬の間、たくさんの雪と氷でその姿を覆われます。
それはまるで鎧のような硬さと冷たさをもつ、磐梯山の過酷な表情の一つ
なのですが、この季節は太陽のちからで大量の雪と氷を凄いスピードで
融かしていきます。融けた一滴一滴が集まりやがて川となり、普段流れて
いる渓流のキャパシティを超えて、弥六沼にも大量に流れ込みます。
磐梯山の鉄分や硫酸カルシウムなどをたくさん含んだ雪解け水が流れ込む
わずか2週間ほどのあいだだけ、弥六沼は一年で一番の輝きを見せるのです。


冬の間、たくさんの氷と雪に覆われた磐梯山(2月)

鮮やかなコバルトブルーの毘沙門沼。神秘的な輝きを放つ水面。




2011.05.18:裏磐梯高原ホテル:count(1,018):[メモ/コンテンツ]
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