FPのひとりごと

▼あのころほしかったものF−ステレオ物語〈4〉

『手先が器用?』
って訊かれると 答えに窮します

細かい作業は どちらかと言えば得意な方で
彫刻とか造形とかでは 表彰されたこともある
でも いわゆる技術工作系を苦手としていて
授業で作ったブリキのちり取りと木製の椅子は
実用にも美的観点にも大いに問題があった

その私が スピーカーを自作しようという・・
当時 ステレオはサイズが大きいほど
高価で ありがたがられる傾向にありました
特に スピーカーは サイズもパワーもドデカイのが
オーディオファンの羨望の的でもありました

さて 自分で実際にこさえる段になって
費用と器用 二つの難問にぶち当たってしまいました
元々金がないから自作するんで
部品としての高価なスピーカーや木材や遮音材を
そろえられるわけがありません
スピーカーは 普通 高・中・低音用に
三種類 セパレートされてくっついていましたが
そんなことが 許されるはずもありません
フルレンジというオールインワンの安いのにしました
箱をどうしよう? とことん悩みました
あーだこーだのあげくに 結局“不器用”の壁にぶち当たり
妥協の産物として ある物を本来の目的から逸脱して
というより“バチアタリ”なことをして“転用”しました

私の勉強机から 引出しが2段ほど消失したのでありました

                   (つづく)
2008.12.05:tnw

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