FPのひとりごと

▼華奢で 可憐で はかなげで・・・A

インド放浪を あきらめ
ガス屋さんで 働いていた頃
国分寺市周辺が 会社の営業圏でした

国分寺市の中でも
ちょっと ひなびた界隈が あり
(そこから徒歩圏の近所に椎名誠がいました)
そこに 変な奴が 住んでいました

木造の いまにも吹き飛びそうな
築50年は 優に超えたであろう
掘っ立て小屋のような 借家に
その変人は 住んでいました

検針に行くと ほとんどは留守でしたが
たまーに 声だけ 聞くときがありました

『アチャー・・』
『アチャ チャ チャ チャ チャ チャ』

わけのわからん奇声を発していました
なんじゃ こいつ!
噂にたがわぬ 変人!近づかんでおこっ!
近所の人に聞いたら
『多摩美を出たらしいが・・・仕事もしてない?』
今で言う フリーターみたいな人とのこと
ちゃんと額に汗して 働けよ!! などと
私 一人 憤慨などを しておりました

その人 表札というより木片に
自分の名前をマジックで書いて
玄関とこに 釘で打ちつけてました

『竹中 直人』  と・・・

           (つづく)

2007.11.15:tnw

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