FPのひとりごと
▼青春の蹉跌
山とある仕事の中に ボクの好きな仕事が一つあった
旅費交通費の精算業務だ
社員が出張後に出してくる請求書をチェックして会計に回す業務
チェックは誰に対しても平等でなければならないので
相手が新入社員だろうと役員だろうと容赦なく厳しくチェックした
疑義があれば直接その部署まで出向き問いただした 不正は許さんぞと
唯一偉そうにできる仕事であった
事情聴取と称して各部署巡りをするのであるが
目的はもう一つ 💛 当然 女子社員巡り! 隅々まで☑だ
職場の花を見つけては 用もないのに油を売った
どこにいっても おおむね反応は良好なのだが
開発部のMちゃんの歓待は特別だった
最初はちょっとはにかむのだが
話し始めると飛び切りの笑顔がはじけた
小柄でスリムでキュートな開発部の看板娘だった
ある日 給茶室で竹下(景子)先輩から
『Mちゃんを飲みに誘ってあげて💛』と頼まれた
いやいいんだけど 同僚のFがMちゃんのことを気に入っていたはず
なんかごちゃごちゃでめんどくさいんで
≪竹下―M−F−ボク≫をひとまとめにして新宿に飲みに行った
北の家族で竹下先輩はMちゃんをボクに ボクはFをMちゃんに売り込んだ
話がまとまるはずがない
Mちゃんは帰り道の新宿駅の東口を泣きながら帰った
心が痛んだ
青春は時に残酷だ(って俺が薄情なだけか…)
2020.12.18:tnw
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