FPのひとりごと

▼あれから幾星霜・・A

竹下景子にちょっと似た先輩女子 と



南沙織に似てなくもない年下女子 と



九州男児には見えないアンガールズ田中似の同期 と



会社を辞め住むところもない浮き草男 が新宿の養老乃瀧に集合した



竹下景子は 間もなく“ゴールイン”と聞いていた



会社では いろいろなにくれとなく優しくしてもらった



南沙織には 当時カレシがいたのかどうかわからない



旅費交通費の清算などという地味な仕事で お互い知ってはいたが



特に仲がいいわけではなかった



彼女が何でここにいるのかはよくわからなかったが



ま いいかっ というノリだった



同期は南沙織が好きなのであった



それを聞いていた私が彼をブッキングした



“宴もたけなわ”を過ぎた頃 話が妙な方向に動き出す




 竹下:『沙織ちゃん好きな人いるの?』



 沙織:『えっ まあ・・』(顔を赤らめる)



 竹下:『近くにいる人なんだよねえ・・』



 浮草:『もしかして会社のヤツ?』



 竹下:『まあ ねえ ・・』



 浮草:『なんだ 話が早いじゃん なあ田中!』



 (3人が一斉に下を向く)



 浮草:『田中! オマエ言っちゃえよ チャンスじゃん!』



 (沙織 下に向けた顔を横に振る)



気まずい沈黙が暫し続き 鈍感な浮草にも“やっちゃった”感は残った



ただし なにをやっちゃったかはわかっていなかった



でも



竹下:『新宿あたりをふらふらしてる人なんだけどなあ・・』 で



妙な胸騒ぎがした
2014.09.25:tnw

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