FPのひとりごと
▼ものはいいようA
保険というのは 基本 誰でも加入できるものだ
例えば 自賠責の加入を拒否される人はいない
自賠責だって『自動車賠償責任保険』という名のれっきとした保険だ
しかし 強制保険である自賠責と 任意保険ではちょっと事情が異なる
実務的なことを言えば 1年間に3度もジコれば契約の更新はかなり困難だ
保険の引受けや更新の拒否というのは さすがにレアケースであるが
保険会社は そこんとこをリスクに応じた保険料設定でうまく調整している
要するに リスキーな人は高く そうでない人は安く ということ
自動車保険でリスキーな人とは・・
まずは免許とりたての『若葉マーク』→事故のない方が不思議かも
超ベテランの『四つ葉マーク』→動体視力・反射神経の衰退で止むを得ない
仕事や通勤に車を使う人→運転頻度の高さは それ自体がリスクだ
この辺の方々からは ちょっと〜だいぶ 余計目に保険料をいただく
逆にリスクの少ない人とは・・
まずは たまにしか乗らない人→確実にリスクは少ない
次に運転歴の長い中年のベテランドライバー→経験の長さが物を言う
ざっくりジコを起こさない人→たとえば『ゴールド免許』の人とか
この辺の方々からは ぐっと安くした保険料をいただく
こういう調整をすることで 事業としての採算を取っているわけだ
面白いことに気付いた
ダイレクト系自動車保険のCMで 問い合わせをする客は
ほとんど例外なく中年の男or女という設定になっている
白髪の高齢者やピアスをした若者が出てくるCMは皆無だ
コールセンターの女性が若くて美人なのと見事なコントラストになっている
つーことは ダイレクト系のメインターゲットは中年ベテランドライバーだ
確率的に一番事故を起こさない(=保険の面倒にならない)方々だ
ここのところなら ガーっと保険料を安くしたって採算は取れる
CMでは 直接・間接に保険料の安さをアピールしているが
CM画面の片隅の 注意してみないと識別できない小さな文字のテロップに
“場合によっては 保険料が安くならないこともあります”とある 必ず
たぶん リスキーな方々の保険料のことであろう
こういう方々に直接『お引受いたしません!』とは言わないが
『OH ¥¥¥ !!!』からの体のいい“お断り”ということだろう
いやーー ビジネスモデルとしては完璧だよ これ
2012.02.16:tnw
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