FPのひとりごと
▼成長神話 低迷実話
先日 ラジオを聞いていてハッとさせられたことがあった
バブル崩壊以降しか知らない世代は
日本が成長していくところを見たことがない と
不景気で停滞している日本しか知らない と
『 ! 』 まさに“耳から”うろこだった
いやー そういうことだよねー 言われてみれば
バリバリだった頃の日本を知らない世代 いるんだねー
思えば 我が世代は『右肩上がり』しか知らない世代だ
物心がついてからは
東京オリンピック
高度経済成長
大阪万博
JAPAN AS No.1!
(こういうふうに書き連ねていくと 今の中国みたいだねー)
オラオラオラと肩で風切って ブイブイいわしてた時代だ
高失業率とか 就職難とか 就職氷河期とか言われている昨今
頭では理解できているつもりだし 勿論 事実に違いはないのだが
“仕事がない”という実態を現実として受け入れることができない
だって 選り好みさえしなければ仕事はいくらでもあったんだもの
そんな感覚で社会人時代のあらかたを過ごしてくればそうなるって
昇給がない ボーナスがない・・ U---m 信じられない
我がサラリーマン時代は こうだった
まず定期昇給は大前提としてあって 全く別口でのベア交渉だ
(ベアとはベースアップのこと 基本給部分の昇給額のこと)
で さらに 臨給(ボーナス)の年初一括協定(年間月数交渉)があった
いずれの項目も前年以下などということは労使共に全く想定外だった
というより上昇率の幅や昇給の額をどうするかで交渉した
『実質給与』とかいう究極のサラリーマン寄りの考え方があった
インフレ時代に“普通に”昇給していたのではインフレに飲み込まれる
インフレでの物価高を吸収する実質的な昇給を目指すというものだ
なんのことはない 普通の昇給にインフレ率分を乗っけるってことだ
こんな 今では夢のようなことが ごく普通に行われていた
ごく普通に・・
バブル崩壊を1991年とすれば そこから現在までは20年だ
この二十年間 日本は ずーっと低迷したままだ
経済だけならまだしも 政治の世界も混迷の闇の中だ
この二十年間に社会人になった世代の人にとって
日本という国は その目にはどういう風に映っているのだろうか
我々中高年の目に映る日本とは明らかに違っているんだろうと思う
私だって 日本の国力の衰退は頭ではわかっているつもりだ
でも どこかにまだ“こんなもんじゃない”と信じている部分がある
理屈抜き根拠レスの『陽はまた昇る』を無邪気に信奉する自分がいる
我々のカラダには成長神話が染み付いているのだ
このところ ずーっと感じてきたジェネレーションギャップ
それは なぜ目一杯がんばらないんだろう?という思いに凝縮される
君達! いま ここで がんばらずに どこでがんばるんだよ と
でも がんばった先のビジョンが展望できないような社会で
ただ闇雲にガンバルことに疑念が生まれるのはある意味当然だ
我々は ばかみたいに闇雲にがんばってきたが
それは成長神話を無邪気に信じられる土壌があったからだ
先に行けば行くほど暗い未来予想図しか描けない今の日本で
成長というものを実感したことのない若い世代に
ただ『ガンバレ!』と叱咤するのは“お門違い”もいいところだったんだ
やっと そこんとこ(=悲しい現実)に気付いた
しかし
『がんばる』は日本人の美徳だ
がんばらない日本に なにが残るのだろう
がんばることしか自己実現の方法を知らず
がんばることの先にしかユートピアの見つけ方を知らない我々は
これからなにを目的として生きていけばいいのだろうか
わ か ら な い
しょうがないから“がんばって”考えていこう・・
2011.11.26:tnw
[2011.11.27]
いろいろと・・ (FP)
[2011.11.26]
ご無沙汰です (麦チョコ)
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