FPのひとりごと
▼だめだよ 父子ものは・・B
『父子もの』の総本山が『チャンプ』なら
“総代理店”は『汚れなき悪戯』ではなかろうか(私的には)
汚れなき悪戯を父子ものというのにはちょっと疑問符が付くであろう
なぜなら・・
高校生だったと思うが
日曜日の昼下がりに 暇を持て余してTV内を“物色”していた
そんなとき NHKの本体か教育で 映画『汚れなき悪戯』に遭遇した
途中から観たので 全体のストーリーは今でもわかってはいないが
たぶん中世ヨーロッパの話で教会に住む少年が主人公のモノクロ映画だった
とにかく 主人公の少年がめちゃくちゃ可愛かった
教会の修道士に育てられているイタズラ好きで純真無垢な捨て子だ
その子が 禁断のドアを開け 教会の二階の住人と会ってしまう
その住人は なんと十字架に架けられたキリスト像だった
少年は 内緒でキリスト像にパンやワインを差し入れる
キリスト像の手が動き出して それを食する(顔は映らないが)
そうこうして仲良くなった少年はキリスト(像)にお願いをする
『ママに会いたい 天国に行きたい』 と
ここは
『おい おい ボク そりゃやめときなよ!』
と ツッコミを入れたくもなるところなのだが
なんと その少年の願いをキリストは叶えてあげてしまう
ということは・・
少年は光の中で 天に召されたのだった
高校生の僕は そのシーンを観て ぼろぼろと泣いた
神々しさと切なさと非条理さとが ごちゃごちゃにないまぜになって・・
ここんとこをもう少し掘り下げると なにか不思議な心持だった
えっ 死んじゃうの それってどうなのよ・・ という率直な思いと
神の御許に安らかに召されていくことの安穏というのかねー
宗教のことはよくわからないので うまく表現できないが・・
それが少年にとっては最高の幸せなんだろうという思いが交錯した
でも『死んで花実が咲くものか』とも言うしなあ・・
いやいや 人間どうせ死ぬんだったら こういうのもありだしなあ・・
まあ ともかく なんだかいろいろとジーンときてボロ泣きしてしまった
キリストと少年を父と子と言っていいのかはわかりませんが
私の私的ジャンルでは『汚れなき悪戯』は断固“父子もの”なんです
エリック・クラプトンが この映画をもしご覧になっていないのなら
是非ご覧になっていただきたいものだ(余計なお世話か・・)
長男がまだ小さかった頃 その余りにも純真無垢な姿を見ていて
“天に召されたらどうしよう”と本気で考えていた時代があった
高校のときに見たこの映画の影響にまちがいない
というより 『真性リアル親バカ丸出し』にまちがいないが・・
さあ 総本山の出番だ
2011.10.20:tnw
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