FPのひとりごと
▼セクハラの境界線・・?H
モテなかった頃(人生の大半)の“恨み節”は数々あれど
“極めつけ”とも言える出来事が我が高校時代にあった
高校の修学旅行は関西方面だった
結構な日数をかけて 京都・奈良を中心に観光した
たぶん旅の最終日の朝だった気がするが その事件は起きた
記憶は薄れているので 地名はちょっと定かでないが
確か 最終宿泊地は愛知県の蒲郡だったと思う
なんで あんなところに泊まったのか 今では謎でしかないが
とにかく 関西方面を散々観光した挙句に蒲郡の海岸端に泊まった
海辺の和風の旅館で 人生最後の修学旅行の最終日の朝を迎えた
朝もやの立ち込める海辺の砂浜は それでなくてもムーディーなのに
旅愁と旅の疲れと青春のモヤモヤやなんかで?雰囲気は絶好調だった
最初は いつも見慣れたカップルが並んで砂浜を散策しだした
それに続いて なんとなく噂のあったカップルがそれに続いた
今度は 煙が立ち始めていたカップルが後を追いかけた
ここいらへんで もう十数組が肩を並べて歩いていたわけで
それは朝食前の全生徒と全教師が同時中継で目撃していたことになる
ここいらへんになって なんとなく居残り部隊がそわそわしだした
そしてなんと 旅先のインスタントカップルができはじめたのだ
“旅の恥は・・”と“まあ この際・・”みたいなノリで・・
その動きはガン細胞の如く驚くべきスピードで増殖していった
あっという間に砂浜では数十組の即席カップルが肩を並べて歩いた
朝もやの砂浜に学生服とセーラー服のカップル数十組・・ 異様だった
事ここに至って 私はやっと我に帰ったのであった
“なんなんだこりゃ”と驚くよりも“なんとかせねば”が優勢だった
いま思えば 集団パニック状態みたいなものだったかもしれない
周りを見ると 男子も女子も私と同じような境遇に見えた
でも 思えばこりゃあ千載一遇のチャンスではないか
日ごろ想いを寄せている彼女にアタックしようと必死に探した
Aちゃん・・ ありゃー もう肩を並べてる しかもアイツと!
しゃーない?Bちゃん・・ なんであんなヤロウと!!
もう この際 Cちゃん・・ うっそー アンビリーバボー!!!
結局 やり場のない焦燥感と消えない憧憬を抱えゴングが鳴ってしまった
青春とは 二度と戻らぬ甘くて切ない人生の絶頂期であるが
人に これでもかと容赦なく現実を突きつける暴力的な季節でもある
2011.06.16:tnw
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