FPのひとりごと

▼中庭の学制服B

待ち合わせ場所に彼女が現れた

自分できっかけをつくったのに
巻き込まれてしまったような妙な感覚だった


僕にとっての彼女のイメージは出会いのときままだ
あのときのまま 心のどこかにしまってあった


きれいな人だった

まぶしかった

でも

“彼女”ではなかった

もちろん彼女に間違いはないのだが
あの時の彼女ではなかった
それは大人になったとか成熟したとかではなくて
私が勝手に膨らましたイメージの延長線上に彼女はいなかった

でも 今目の前にいる彼女は十分に魅力的だった

海までの道すがら 僕は“あの出会い”を力説したが
彼女は覚えているような いないような・・
空回りが僕の気持ちを少しずつブルーに染めていった

海辺で二つのカップルになった
ボートを漕ぎながら いろいろと彼女に話しかけたが
会話は続かず ボートも二人も漂流した


帰路の車内 私の心はブルーそのものだった
2011.01.20:tnw

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