FPのひとりごと

▼女はつえーなーC

法曹界のみならず日本中を震撼させた郵便不正事件は
検事総長の辞任と最高検の報告書公表で幕引きのような雰囲気だが
一番の被害者である村木さんになんの聴取もしないのはどうなのだろう
一番に問われるのは内部の検証ではなく被告人の人権擁護のはずだ
そこのところに思いを致さない検察改革になにほどの意味があるのだろうか


最大の被害者であり冤罪になっていた可能性さえあった村木厚子さん
(冤罪未遂みたいに書いちゃったが これ冤罪そのものか・・)
国家賠償請求訴訟を提訴されたそうだが まったく当然のことだ
しかし それにしても
村木さんは いろんな意味でえらかった
地検に嫌疑をかけられたというより 無理やりシナリオにはめこまれ
リークされた情報を鵜呑みにしたマスコミに悪者に祭り上げられた
初期のああいう報道のされ方では“堕ちたエリート”にしか見えなかった
検察の意図した社会のムードに流されたまま逮捕・拘留・起訴
なにを言っても 検察は勿論 マスコミも一般大衆も感知しない
どれほどの屈辱と怒りと落胆の日々であったのか 胸が痛くなる

その後 村木さんは当然のごとく無罪になり
逆にずさんな捜査と組織と自身の保身を図った連中が逮捕された

無罪が確定し マスコミに一転して“悲劇のヒロイン”で登場した村木さん
私が彼女の立場なら 感情がはじけて検察への怒りが爆発していたであろう
理不尽な屈辱を与えた連中に あらん限りの罵倒を投げつけていたであろう
それがまったくもって許された立場であったと思うのだが 彼女は違った
元々穏やかな方なのであろうが しっかりと落ち着いて静かに語られた
もちろんこみ上げるものはあったのであろうが あくまでも穏やかだった
あの穏やかさの中に 逆に強さとプライドを感じることができた
彼女は人間ができているだけでなく尊敬に値する大きな人間だ
最近はどちらかと言えば疎まれるキャリア官僚の中に
村木さんのような方がいらっしゃると思えば官僚の見方も変わってくる

今後も大いに活躍していただきたいものだ
2010.12.28:tnw

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