FPのひとりごと

▼営業“虎の穴”L

◇◆◇営業は素の自分で◆◇◆


営業には 今まで紹介してきたように
お客さんに欲しがらせたり買わせたりするテクニックはある
でも それはあくまでテクニックであり 営業の本質ではない
営業の本質は “モノ”ではなく“自分”を買ってもらうことである
って かなりベタだが 実際そういうことなんでしょうがない

昔こんなことがあった

ガス屋の営業をやってる頃
営業車を運転中 無謀な運転をした相手車にぶつけられた
血の濃さが今の倍はあった頃なので血相を変えて車外に出た

『なにやってんだ このやろー!』 と詰め寄ったら

『すみません よそ見をしていて・・・』申し訳ないぐらいの低姿勢

振り上げた拳を 見られないようにそっと下げて

『わかってりゃあいいんだけど 修理代出してよ』 完全にトーンダウン

その場で名刺交換をして保険屋さんに後は任せてその場は一件落着


それから数ヵ月後 マンションの新築情報を入手したので
施工業者を割り出してみたら なんと事故の相手車の会社で
しかも担当の工務部長は あのときの相手方の人だった
“いやーまずいよなー”と思いながらも仕事は仕事
そう割り切って 某工務店さんの工務部長を訪ねてみた

名刺交換する前に 向こうが『あっ!』と一言
私 『です!!』とお返事
一瞬 いやーな空気が応接室に流れ込んだが
私 『先日は失礼なことを申し上げてすみませんでした』
と 謝罪したら一気にその場の雰囲気は和んだ
二人とも顔を見合わせて『いや〜・・』と言ってから大笑いした

彼は『こんなこともあるんだねー』と言ってから
『あなたが“大人の対応”をしてくれたから助かりました』
なんて言ってくれた 大人の対応ねー? 逆だと思うんだけど
でも あの場で もっといきがって突っ込んでいってたら
『おととい来上がれ!!』で塩をまかれてたと思うとぞっとした

営業は成功して マンションのガス供給を受注することができた
このときは まさに首の皮一枚で商談が繋がったという気がした

営業マン セールステクニックを磨くのも大事だが
“人間を磨く”ことはもっと大事だとつくづく感じさせられた





 
2010.03.24:tnw

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