FPのひとりごと

▼営業“虎の穴”B

○○出版のぺーぺー時代
教え込まれたとおり まさにローラーをかけた
地図上の建物で人のいそうなところは 片っ端から声をかけていった
デビューの頃は東京の下町がテリトリーだったが 住宅だけではなく
商店 事務所 工場 学校(職員室) 交番 駐在所・・・
普通は尻込みするようなところも含め あらゆるところに突っ込んでいった

この種の営業は水物で 1日営業しても成果が出ないこともある
そういうときは定時に営業所には帰りづらく『続行します』と連絡を入れた
“続行”とは仕事の続行のことで 契約を取るまでは帰りませんということ
言ってしまったからには 不退転の覚悟で夜間営業を敢行した

続行で一番成果が上がったのが なんと開店前のスナックであった
5時半から6時半までの1時間 これがゴールデンタイムであった
だいたいはママが一人でポツンとしている 仕込みはもう終わっている
日中は誰もいない 名詞に『この地区の担当になりました』とメモしドアに
そこに営業に入っていって名刺を差し出すとまったく警戒感がない
で なおかつ夜のお仕事の方々は 時間帯がずれているので
営業に対して“免疫”がほとんどない しかも売るのは子供の教育関係書籍
これは 夜のお仕事の方々の母(父)性本能(負い目)をかなりくすぐる
子供の教育は気にはなっているが 日頃は何もしてあげられないからだ
せめて教材ぐらい なんとかしてあげたいという気持ちがある 常に
商品説明の途中で 『わかったから いくら?』と“買い”のシグナル
こうやって容易に契約まで持ち込めるケースが多かった

スナックなんか当時は誰も営業の対象にしなかったが
営業時間帯の工夫さえすれば こんな美味しいマーケットもなかった
交番 駐在所 昼休みの官庁 とかも私の得意なマーケットだった
もちろん つまみだされたり 出入り禁止になることもあったが
リアルにローラーをかければ 成果は必ずついてきた

ローラー営業のポイントは『リアルにローラーをかけること』である!





2010.03.14:tnw

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