FPのひとりごと

▼ある くそ暑い夏の日に・・A

世の中がバブルに浮かれまくっている頃
私もけっこう充実した日々を過ごしていた
社長一人で始めた会社に唯一の社員として入社し
苦節十年 売り上げも伸び 従業員も約10名になっていた
当時は現場の仕事もしながら 営業もこなす多忙な日々だった
従業員(部下)はいわゆる“落ちこぼれ”が多かったが
文字通り仕事を“たたきこんで”一丁前に仕込んだ
本気で仕事をして 本気でケンカして 本気で笑った
私が辞めて20年になるが いまや従業員数十人の大企業だ

確か日曜日だった
なぜか一人で世田谷方面の配管工事に出かけたのだった
2時間ぐらいで終わるメンテナンス系の配管工事だったが
その日は とにかく くそ暑かった 35℃以上はあった
現場に午前10時ぐらいに着き さっそく仕事に取り掛かった
炎天下での東京のど真ん中での外仕事は体中の水分を根こそぎ奪っていった
昼をちょっと割り込んで やっと仕事は終了した

サニトラ(サニー・トラック)に道具をしまい込んで帰路に着いた
まず とにかく水分補給しないと熱中症でぶっ倒れそうだった
甲州街道に出る前にと 自動販売機を探し回った
“あった!”昔ながらの酒屋さんの前に自動販売機があった
砂漠の中にオアシスを見つけたみたいな そんな感動だった
そこで ちょっと大きめの清涼飲料水を購入した
サニトラは今は絶版になったが 小回りのきくイイ車だった
ハンドルに左手の子指を引っ掛けて残りの指でコラムシフトを操作できた
(もちろん 正しい運転ではございません 20年前ですから・・)
そうしておいて フリーになった右手で清涼飲料水を飲んだ

『プハー! ウメー!』 仕事の後のビールはたまらんぜ!!
??? んっ って おい なに ビール うわっ!!!!
な なんと 猛暑で判断力を失った私は缶ビールを買っていたのであった
し しかもウィンドウを全開にして公衆の面前で運転中に一口飲んだ!
あまりのことに 猛暑もぶっ飛んで全身に冷や汗をかいた


 ♪♪ 夏は心の鍵をあまくするは ご用心 ♪♪

  ま 20年前のことですから・・・






2010.03.11:tnw

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