FPのひとりごと
▼高尚な死
加藤和彦が死んだ
それも自ら命を絶ったようだ
ショックだねー ウソだろって感じ
我々の目の上のたんこぶ−団塊世代
その中でも とびきり突出た“たんこぶ”だった
音楽の世界では ユーミンと彼が双璧だったと思う
二人には いくつか共通点があった
溢れんばかりの才能とファッションセンス
そして時代をリードするというより飛び越えていく感覚
完璧でセレブなライフスタイル
完璧なので認めるしかないんだけれど
生活感に乏しい一種の“絵空事”の世界の住人
そんな感じもして 100%身を委ねることができない
憧れているんだけれど 完璧すぎて嫉妬してしまう
そんな対象だった気がする
私の場合はサザンの桑田が出てきてくれて
そんな呪縛を一気にぶっ飛ばしてくれて
はじめて一つのジャンルとして認められるようになった
ユーミンは意識的なのか戦略なのか本人の志向性なのか
そのへんは まったくわからないけれど
自分から大衆の方に降りてきたような気がする
それで世間と自分とののバランスを保ったんだろうか
でも加藤和彦は 相変わらず“孤高”だった
木村カエラを加えた“サディスティック・ミカエラバンドや
アルフィーの坂崎との“和幸”での最近の活動を見て
昔よりはハンドルに“遊び”があるねー と思っていたのに
新聞報道によれば 純粋に音楽的な悩みで命を絶ったという
芸術家としての孤高の死を選んだだねー
我々凡人にはとても理解できないけれど
なんだか 悲しい死であることに違いはない
2009.10.18:tnw
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