FPのひとりごと

▼ごく私的な好き嫌いA

長渕剛
いまや若者のカリスマで アニキ分的な存在
強さ 男らしさ の象徴のような存在
いやー ケッコーケッコーコケコッコ−
なにも文句をつける筋合いは私にはない
黒い肌 厚い胸板 熱い魂からほとばしる熱いことば
私も10も若かったら いまの彼にコロッとやられていたかもしれない
そう思わせるだけのものが 彼には確かにある

でも
彼と私はまったくの同世代・同年齢
見たくなくても彼の過去はずーっと見てきたので
いまの彼の姿・パフォーマンスを見てもなんとも思わない
別に好きでも嫌いでもない なんとも思わない
『うー−−ん』 『あっ そう』 てな感じ

彼のデビュー曲は『純恋歌』だと思うが(チガウカ!)
フォークソングブームの火が消えかかってる頃に
最後の四畳半ソングを引っさげて彼は現れた
歌詞の中身は フラレタ男の恨み節みたいなもんだった

♪♪きらいさ きらいさ 内緒であんなやつと・・
    僕の心の糸は いま プツリと切れた♪♪

メロディーもテンポもよく それなりにヒットしたんじゃなかろうか
でも 完璧に四畳半フォークの流れを汲む“女々しい”系の歌
男の弱さや劣等感をそこここに感じさせる伝統的な歌詞だ
デビューした頃の彼は カラダもかなり貧相だった気がする
どっからどう見ても“叙情系”四畳半フォークソングシンガーだった

その彼が 人生のいろんな荒波にもまれて
いまは ムキムキで イケイケのカリスマ
私の目から見れば“180°の転換”だ
この華麗なる変身のキーワードは“劣等感”だと思う
人間誰しもそうだが 彼にもいろんな劣等感があった
最初はそれをストーレートに歌っていたが
やがて劣等感を克服するために自己改革をはじめた
その自己改革がことのほかうまくいった結果 それが今の姿だ
ある意味見事な変身だし パフォーマーとしてのレベルは高い
でも“その気”になっている彼を見ていると なぜか違和感を感じる
強さを演じているうちに ある種の強さを身に着けたんだろうが
『ナンチャッテ!』というところもないと持たなくない?
ほんとは“ヘタレ”を演じてるパフォーマーこそ強いんだと思う

ずーっと強さを演じなければならない人生  たいへんだねー





2009.09.12:tnw

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