FPのひとりごと
▼言うよねー!?A
某大手生保がドラマ仕立てのCMで・・
『保険にはダイアモンドの輝きもなければ、
パソコンの便利さもありません。
けれど目に見えぬこの商品には、
人間の血が通っています。
人間の未来への切ない望みが
こめられています。
愛情をお金であがなうことはできません。
けれどお金に、
愛情をこめることはできます、
生命をふきこむことはできます。
もし愛する人のために、
お金が使われるなら。』
こんな感動的なナレーションが入る
純粋にCMとして見ればちょっとクサいが
まあ 父と娘の絡みなどグッとくるところもあり
非常にデキのいいCMなんじゃなかろうかと思う
しかしである
これ 保険料を払う側=契約者の側から書いた詩
契約者がこんな思いで生保を契約してくれるんのなら
保険会社も外務員もそりゃ本懐であり本望であろうが
販売現場に そんなポエティックな部分は微塵もない
販売現場は“良質な”契約をいかに増やすかしかテーマはない
良質とはなにか?
それは “保険金を払わなくてすむ”という意味だ
何回も言うが保険会社はボランティアではない
契約者にいただく保険料が収入で支払う保険金は支出だ
営利を目的としてるんだから
収入を増やして 支出を減らす努力をするのは当り前
ならば 払わなくてすむ“良質な”契約をほしがるのも当り前
目の前に不幸が見えているまたは見えそうな顧客の
なんとかしてほしいという“切ない望み”が叶うことはない
販売現場の最前線にいる方々で この詩に感動した人は
残念ながら 限りなくゼロに近いと思う
ハチマキ ハッピ ロープレに棒グラフが日常の風景
ポエティックとは全くの対極の世界 それが販売現場
商品そのものには“パソコンの便利さ”はないかもしれないが
毎日 パソコンで何枚もの見積書を作成しては営業 営業・・・
最初の詩 谷川俊太郎の『愛する人のために』という詩であった
どういうシチュエーションで依頼され創作したのか知らないが
一度営業現場を見てからなら 仕事を引き受けなかったんじゃねーかな
好きな詩人だったので 少なからずショックを受けている
2009.07.17:tnw
[2009.07.17]
さくらさんへ (FP)
[2009.07.17]
同感です。 (さくら)
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