FPのひとりごと
▼Y君のことA
世の中には
理不尽なことは山ほどあります
先天性の重度障害や進行性の難病
本人には なんの責任もないのに
無理無理背負わなければならない“重石”
こういう人たちに比べたら
自分ぐらいの障害で 偉そうなことは言えません
まして 原因を作ったのが自分であれば尚更です
それは わかってるんです 十分すぎるぐらい
でも・・・
昨日までピンピンしてた人間が
ある日突然 身体の自由を奪われる
しかも完治の見込みは天文学的に ない
これを はっきり自分で認識したとき
人は二つの強い思いにとらわれます
Y君に“やった”ときはどうだったのって聞いたら
数年間は死ぬことしか考えていなかった って・・
そりゃそうだ 20歳だよ はたち!
なにもかもが これからの青春まっつぁかり
知力 体力 エネルギー やる気 すべてMAX
そんなときに 自分じゃ何もできない障害者に
奈落の底に突き落とされる ってこういうことだと思う
私も ICUからHCUに移されて
沈黙の夜を迎えたとき 心底 死にたい と思いました
3ヶ月くらいは 1日に数回はそんな思いが頭をもたげました
見舞いに来てもらって 空元気を出した後は必ずでした
でも 私の場合は 半世紀も生きてきた後でした
やり残したことは様々あれど 大抵のことはやった後でした
それでも 毎日 死にたいと思っていたのに
彼は はたち・・・
彼の内なる葛藤は そりゃー壮絶なもんだったと思う
私にさえ想像を絶する
私は彼の前では 絶対弱音を吐けない
吐けるわけがない
(つづく)
2009.05.10:tnw
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