FPのひとりごと

▼さらばアメリカ−ビッグ3の行方@

ビッグ3の支援法案が米上院で否決された
このままでは2社が年を越せないというし
最大300万人に失業の危機が訪れ
米国のみならず世界中に悪影響を及ぼしかねない・・
と 報じられている

でも リーマンは潰してもビッグ3は救う
その理由は 何なんだろうか
リーマンを救うことは ビッグ3を救うことより
ずっと合理的だと思うし 世界経済への影響力も
心理的影響力も含めれば ずっと大きいと思う

平等・機会均等・規制緩和があればこそ
弱肉強食の競争原理が許されたのではないか
いくら“ビッグ”だろうと たかが民間企業
中小企業や家内企業と何らかわりはない
それなのに なぜ そんなに拘るのだろうか
ビッグ3を救うのであれば 破綻懸念先を
すべて救済しなければ 理屈に合わない
もっとも そこまで米国の体力はないが・・

ここには 米国の抱えるいろいろな問題が絡んでいる

まずは 米国経済の脆弱な体質
ビッグ3には ハイブリッドの実績はおろか“種”すら
ほとんどないと言われている
利益をあげていたのは 金融子会社の方で
本業の“ものづくり”は“おまけ”の状態
そんな企業を支援しても 問題は解決しない
金融立国など砂上の楼閣でしかない
この国で ネット産業も崩壊してしまったら
あとになにが残るのだろうか

次に アメリカ人の国民性
物を買うのに借金が当り前になっている
まじめに働いて お金を貯めて物を買うという
本来当り前のことができない それがアメリカ人
でなければ ガソリンをブン撒いて走ってるような
ピックアップをはじめとするあのバカでかいアメ車が
米国内であんなに売れてるわけがないし
いくら貸してくれるって言ったって
サブプライムローンなどというインチキ融資に
のることもない

組織に対するロイヤリティーもない
日本人も最近はだいぶ希薄になってはきたが
それでも アメリカ人ほどひどくはない
これも行き過ぎれば 昔の日本ように
歴史に汚点を残すようなことになってしまうが
アメリカ人のロイヤリティーの無さは
逆の意味で 亡国の原因となる可能性がある
そして
その対極で 個人の権利への異常な執着がある
その最たるものが 今回のUAWの対応である
自動車業界の労働組合であるが・・

ちょっと長くなってきたので 次回にて

              (つづく)



2008.12.13:tnw

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