なあまずノート

▼(70)『日本奇僧伝』

宮元啓一:著 (東京書籍 東書選書98 昭和60年発行)

仏教とはどういうものかと考えるとき、その答えを求める手立てとして、書物(経典を含む)と僧侶の言行を見たらよいのではないかと思った。
僧侶の生き方について書き記された伝記がある。
よく知られている僧侶、例えば空海や最澄、道元だとか日蓮というような宗派の開祖などの伝記は無数に出ている。

しかし、当然、その昔から世の中に全く知られない僧侶がほとんどなわけで、出家しない僧侶とも言えない仏教修行者や仙人のような生き方をしていたものも含めると、どれだけいるかわからない。

この本では、比較的知られた僧侶もいるものの、逸話として残っているかなり変わった(といっていいのかどうかですが)、僧侶が紹介されている。

私のお寺の関わりで言うならば、修験道(山伏)の開祖として崇められている役行者(えんのぎょうじゃ)が、奇想天外なエピソードで紹介されている。

開祖伝よりも、なにか本当の仏道の修行者の真実に近いものを語っているような感じがして、面白い。
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2011.02.10:あら

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