なあまずノート

▼(12)口田沢下中原の草木塔

80pほどの小ぶりな石塔にしっかりした書体で「草木塔」と刻んである。
前面にはこれだけ。
向かって右側面には、文政六年八月とある(西暦1823年)。

これまで建てらている塔は、大明神の物を除くと全て「草木供養塔」と刻まれているので、初めて「草木塔」と刻まれたものだろうか。
この碑面の文字の書体が、大台原とよく似ているような気がする。

そして、供養の文字がないせいか、なんというか宗教的な感じがしないように思うのは私だけだろうか?!

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この場所は、口田沢中原から川西町大舟に抜ける県道川西線の螻尾峠の入口付近で、山根と称されている地域だ。

草木塔の脇には「観世音」という石塔、少し離れて馬頭観音の石塔も建っている。
手前には、下中原・上中原の両地区で祀っている地蔵様のお堂がある。

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お堂の向こう側、山中に向かって道型が残っており、これはもともとの螻尾峠の旧道らしい。
今の道路は、この上を走っており、狭い山道だが車が通ることができる。

大舟に峠を越えると、旧須貝家があり、ここは江戸時代に隠れキリシタンをかくまっていたと言われており、米沢で殉教した山浦玄蕃がここに隠れていたとか。

田沢地区の草木供養塔(草木塔)は、比較的川に近いところにあるのだが、ここは川から離れている。
また、田沢の街道から離れているため、訪れた方が最も見つけにくい草木塔でもあるようだ。
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2010.12.13:あら

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