なあまずノート
▼『多読術』
松岡正剛:著 ちくまプリマー新書
この一生で、どれだけの本を読むことができるのだろうか。
そんなことを考える人は、きっといるだろうと思うのです。
そんなとき、この著書名のような「多読術」というタイトルを目にしたり、聞いたりしたらきっと読みたくなる(なった)^^;
速読っていうのにも、そういうところから興味がわく。
それに、Web上で「千夜千冊」という読書記を描き続けてらっしゃるすごい方ですから、なおさらですね。
そういうつもりでこの本を読むと肩透かしにあったような気分になります。
様々な本と出合い、出会った本を読んでいるうち、読む力というか頭の筋肉って言い方は変ですけど、対応できる力が付いていくんだよ、っていうようなことみたいなんですね。
これって、スポーツとかと同じで、多種の競技を経験することで、様々な能力を高めていく。
あるいは、いろんなトレーニングで意識してあちこちの筋肉などを強化してゆく。
そんな風にたとえてみると、私的には納得しやすい感じがします。
著者のエピソードに、こんなのがあります。
若い頃、アパートに引っ越して、家具とかなんにもないのに、ホームセンターから板を買ってきて本棚を自作して部屋に据えて本を並べた、という。
日常で使うものは、友人たちが「不便だろう」と言って、不要なになったものなどを持って来てくれたそうだ。
そして、いかにも松岡であると称賛?!されたとか。
本棚に本を並べて、本の背を眺められるようにしておく、っていうのがだいじなんだと。
そうして、頭の中でいろんなことを構成編集してゆくことができるのでしょうね。
さっそく、私も、部屋を模様替えし、本棚がちゃんと見えるようにしてみました。
これから、どんな本と出合うことができて、どんなふうに読めるのだろうか。
そんな楽しみを、増幅させてくれた一冊ですね。
編集者が問い、それに応じている形式なので、読みやすいものになっております。
画像 (小 中 大)
2010.09.18:あら
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