なあまずノート
▼「ボクは坊さん。」
著者 白川密成 ミシマ社
このところ仏教に関する本がよく出ている。
そのなかの一冊で、メディアで紹介されているようだ。
愛媛県の四国八十八か所の一つのお寺の住職を務める三十代のお坊さんが著者。
住職である祖父が突然亡くなり、24歳で住職に就任。
ふだんのお寺のお勤めのことをつづっている。
日々の出来事について、真言宗の宗祖 弘法大師の言葉を例に引いて、仏教のエッセンスを伝えようとしている。
高野山大学に進学しての、その特異ともいえる生活ぶりが、可笑しい。
私の本山での修行のことをちょっぴり思い出してしまった。
初めて、檀家の方が亡くなって、「俺がこういう儀式を執り行っていいのだろうか…」というおののき。
戒名を授け、それが喜んでもらえた時の喜び。
とても共感できた。
お寺、お坊さん、地域のコミュニティ。
仏教を多くの人に伝えたい想い、行動。
若い、というだけではない。
きちっと、人の思いを感じることができる感性を持った坊さんだと感心した。
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2010.05.29:あら
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