なあまずノート

▼一般道の旅C お寺のユースホステル

翌朝、目覚めた頃にはお陽さまがすっかりのぼり、眩しいぐらいの好天になっていた。

寝がけに心配したように、狸に化かされて原っぱに転がっているなんてことはなかった。
良かった^^;
気分よく目が覚め、窓を開けて外気を入れようとしたら、お寺の庫裏の庭に人影が。しかも女性である。どうやら草むしりをしているようである。

まずは、お寺の本堂に行ってお参りさせてもらおうと、身なりを整えて、建物の外に出た。

あれ?!さっきの場所には人影がない。
本堂に回って声をかけても応じる声がない。
「すみません」と小声をかけて本堂に入り、般若心経を読みお参りを済ませる。

また宿泊所にもどり、今あったことを相方に会い方に話しつつ朝食の準備をする。

パンを焼き、昨夜スーパーで購入した「お魚ハンバーグ」を焼いて、コーヒーを入れて食した。

お魚ハンバーグは、海に近い入善町のスーパーで買ったもの。
これは、米沢にはなかったなぁ。

食事も終わり、再び庭に出てみる。
玄関にまわり、見れば見るほど立派なお寺さんだ。
どうして、こんなに人気がないんだろう?

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と、ふとみると先ほどの中年の女性が、さっきと同じところで草をむしってる。
「おはようございます」と声をかけ、話しかけた。
やはり、ユースを実際に切り盛りしている住職の奥様だった。
住職はすでに壇用で出かけたとのこと。

お話してわかったのは、息子さんや娘さんが地元の高校を卒業して、首都圏の大学に行って就職されているので、今は二人暮らしなこと。

ユースホステルは先代のご住職が始められたとのこと。

昔、ユースホステルが全盛の時代、自転車旅やバイク旅の人たちが大勢いて、お寺の施設全部使って70人ぐらい泊めたこともあるとのこと。
あの頃(お嫁さんに来て)は、もう大変だった。
けれど、「それで生活が成り立っていたので必死でした」とおっしゃる。

今は、ポツリポツリと泊まりに来る方がいる程度とのこと。
昨日は、予約がなかったため、出かけられていたらしい。

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昨日から引っかかっていて、どんどんと妄想ばかりが膨らんでいたのでしたが、一気に消えてしまった感じ。
今日の青空のようにすっきり。

次に向かう富山市の情報を聞いて、奥様に別れを告げ、再び国道8号線に戻り、車を南に向けて走らせた。




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2009.09.08:あら

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