多田耕太郎BLOG

▼中国 東北地方旅行記その18(長春から仙台そして山形へ)

長春空港を飛び立った、中国南方航空の機内はほぼ満席で、何組かの比較的年配の方が多い日本人旅行団体が一緒でした。
出発ロビーで目に付いた、ツアーのプレートを着けている年配の方々の話が耳にはいるのを聞くと、長春、ハルビンをまわって来られたようでした。
私の今回の旅行で、大連以外ではほとんど日本人観光客と遭うことがなく、中国東北地方(瀋陽以北)の観光地としての魅力が一般の日本人には、やはり少ないのだなと改めて思いました。
ガイドブックを眺めてみても、ハルビン、長春、瀋陽といった三百万人を越す人口を抱える街の案内でも、歴史的な建造物や観光地として訪れてみたいと思わせるように、魅力をアピールしていないように思います。というよりは景勝地や歴史遺産としての位置づけが、どこかで曖昧になっているのではないか、二三の例外を除けば、戦前に、日本、或いはロシアからもたらされた文化や施設、街並みなどに興味をそそられる程度で、今のそれぞれの街に敢えて観光に行きたいという風にはならないのだろうと思います。
「坂の上の雲」効果で、旅順、大連にはこれからたくさんの観光客が訪れるだろう、ということが言われていますが…。
同乗した、それらの団体の旅行者の方々が、どのような旅先の思いを抱いて帰国するのかに興味を持ったりしたのです。
私が中国東北地方に興味を持って旅行するようになったのは、いわゆるガイドブックに載らない、場所や人に魅力を見出したこと、ましてや歴史的な記述が(日本では)曖昧な所だからでした。
私の周囲の、深い付き合いのない知人などからは、毎年毎年中国へ何をしにいくのか?向こうに誰か「いいひと」がいるに違いない。などと言われることもしばしばです。こういう言葉の裏には、思い込んでいる世界観があり、それが未知数の世界なのに、それらの人に植え付けられた歴史観や偏見の産物のように私には思われます。
仙台空港の到着ゲートを出ると、預け入れ駐車場のワゴン車が待っていて、黄君と二人で暑いねと言いながら荷物を運び入れました。預けてあった車に乗り換え、十日振りに自分で車を運転しました。
山形までの高速道路を走りながら、日本はやっぱり美しい国だ、と改めて思いました。
8月12日午後4時半に自宅へ帰りました。
これで私の2010年の中国東北地方旅行記、終了です。
感想や質問などありましたら、いただきたいと思っています。

2010年9月20日 多田耕太郎

2010.09.20:多田耕太郎
[2010.09.30]
国慶節なのですね。 (多田耕太郎)
[2010.09.29]
感想 (ハンナ)

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