多田耕太郎BLOG

▼中国 東北地方旅行記その13(延吉市から揮春市そして延吉市へ)

8日午後7時に延吉空港の到着フロアへ出てみると、李さんが待っていてくれて、お互い初対面なのに不思議と目線が合っただけで手を挙げて挨拶することが出来ました。
空港前の駐車場から李さんが予約してくれていた、タクシーに乗り込みホテルへ向かいました。延吉市にはこれまで何回か汽車に乗ったまま通過したことはありますが、市内に入るのは初めてです。
夜景を見る限り、こじんまりした地方都市という印象でした。
李さんが予約してくれた、考世茂大酒店というホテルは中規模なホテルで、暗くなってから入ったせいか場末のホテルという第一印象でした。でも、実際に部屋へ入ってみると、清潔で不足のない部屋だったので安心しました。
服務員にシャツやズボンの洗濯を頼み、部屋を出て、ロビーで李さんとハンナ先生と待ち合わせ、ホテルの筋向かいにある焼肉店で夕食をとりました。
その焼肉店の中は蒸し暑く、テーブルの上には数匹の蠅がいて、昨年、鶏西市で焼き肉を食べてひどく腹をこわしたことを思い出し、出された大盛のユッケには、なかなか箸を付けることが出来ませんでした。
李さんが、明日は夕方まで時間があるので揮春まで案内してあげますと言うので、明日はここにもう一泊することにしました。
ハンナ先生の都合を聞くと、明日は1日、休みをもらい、ホテルに留まって、14日にある論文発表の準備や授業のための資料を作ったりしたい、とのことでしたので、明日は李さんと二人で防川展望台まで行く予定を立てました。
翌9日朝、八時半に李さんとロビーで待ち合わせ、駅前まで行き、バスで図門市(約60q)へ向かいました。
図門市から揮春市まで(約80q)もバスで、豆満江沿いを走りました。この図満江沿いの道路の対岸はずっと北朝鮮領で、対岸にはポツポツと民家らしき家や監視所らしき建物なども見えました。
揮春から防川展望台まで(60q)はタクシーで行き、11時半に国境警備監視所のゲートに着きました。
写真は、展望台から眺めた豆満江河口方向です。この展望台までが中国領で写真の豆満江左側はロシア領、右側は北朝鮮領です。中央に見える鉄橋は唯一、ロシアと北朝鮮を直接結ぶ橋だそうです。この展望台には(日本海まで12q)というプレートも取り付けてありました。
この展望台には李さんによれば、「韓国人」の団体が四組一緒に登り、盛んに記念写真を撮っていました。
李さん自身は、朝鮮族中国人なので彼等が話している内容は当然解るはずなのに、解らない振りをしているように私には見えました。
帰り道、同じタクシーで揮春まで戻りながら車内で、どこで昼食を取りましょうかなどと、李さんと話をしている間に、猛烈な便意に襲われてしまいました。タクシーを降りるとすぐに間近にあるホテルに駆け込み、用をすませましたが、やはり昨日の焼肉店の何かが悪かったのかな、などと考えてしまいました。
熱も出てきて、李さんが、早くホテルに戻って休んだ方がいいですよ、というので、揮春から延吉までタクシーで帰りました。
3時半にホテルへ戻り、李さんにお礼を言ってそのまま部屋に入り、熱を測ると38度あるのでバッファリンを飲んで横になりました。
六時に目を覚まし、ハンナ先生の部屋へ電話を入れて状況を説明すると、水分をとったほうがいいですね、と言ってから暫くして、スイカとミネラルウォーターを買ってきてくれました。
後は、少しスイカを食べ、持ってきた本の最後の三冊目を読みながら眠りました。
8月9日でした。
画像 ( )
2010.09.13:多田耕太郎

HOME

(C)

powered by samidare