多田耕太郎BLOG

いよいよ佐藤錦の最高級品が仕上がりました。平年に比べれば一週間の遅れ、去年に比べれば約二週間の遅れです。
お客様から、「多田さんのさくらんぼが遅いので、お店から買って食べたけれどちっとも美味しくなかったわ。」とか「他の人から届いた物は全くこれが佐藤錦かしらと思うほど今年は良くないですね。」などという声がたくさんありました。実際、当農園のさくらんぼ(佐藤錦)も、6月25日以前の物は全然美味しくありませんでした。スーパー関係や、贈答を専門に扱っている販売業者さんにとっては、前払いで料金をいただいている都合上、六月中に発送しなければならない制約が生じるために、美味しくない物の早期出荷になってしまったようです。
とにかく、酸味が抜けるまで待たなければならないのに、待てない消費者心理と早期出荷をすると多少市場価格が高いという生産者の思惑から所謂、粗悪品が出回ったのが今年のさくらんぼ業界の流れです。
本当に良いものを作るということは、多大なリスクを抱えても敢えて挑戦することだ、などと考えながら、しっかりとした物になった佐藤錦を眺めている朝です。


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