switch

 4月17日の下北沢シェルターで、活動休止してから約2ヶ月。6月20日、新宿アンチノックにてSWITCH STANCEが活動を再開した。待ちわびた人も多かったのではないでしょうか。私もその一人です。

 1曲目は「星色銀河」。曲が始まった途端に会場を包み始める、優しい空気。コレがSWITCH STANCEのライブである。激しい曲でも、優しさを感じる。ここ2ヶ月間の欲求不満を晴らすかのように、のびのびと、力強く歌っていく4人。“繋いだ手を離さないで。今夜だけは星を見よう。”こうして文字に起こしてみると、少し恥ずかしくなってしまうような歌詞達。それでも、聞いていて照れてしまうことがない。恥ずかしくなってしまいそうなほど、真っ直ぐな歌詞は、メロディーに乗って真っ直ぐに体の奥へ響いてくる。
 続いて「Fantastic World」。切れのあるリズムと絡むメロディー。サビに入れば、一気に押し寄せてくるものが感じられる。サビまでは英詞であるが、サビだけは日本詞という珍しい曲。醜い争い、戦争や事件などがあるこの世の中でさえ、SWITCH STANCEは“愛しかない”と歌う。
 MC(曲間のトーク)では、ここ2ヶ月間のことを話していた。そう、このMCもまたSWITCH STANCEの魅力でもある。山形の言葉でのトークは、ものすごくあたたかみを感じることができる。これは私が山形出身だからであろうか。みなさんはどう思っただろう。
 3曲目は「人と魚と川」。1、2曲とアップテンポの曲が続いたが、ここで一転してスローテンポな曲。ゆっくりと、噛み締めるように歌っていた。この曲を聞いて、色々なことを考えさせられる人も多いだろう。
 ギターの御田さんの、過去にタトゥーを入れようとした話をはさみ、続いての曲は「流星雨」。自分を生んでくれた親への感謝の心。生きていることのたいせつさ、ありがたみを歌ったこの曲は、個人的にも大好きな曲である。保育士という職業に就いたことがある方だからこそ書けるのではないか、と思ってしまう歌詞は心を揺さぶる。
 そして最後は「TWILIGHT」。以前よりも厚くなった音が、より激しく、より鋭く会場を駆け巡る。英詞の曲で、言葉そのものの意味は伝わりづらいが、それでも心に残る。それはきっと、バンドの雰囲気、メロディーラインが僕らに響いてくるからではないだろうか。

 活動休止前と変わった点。それはまず、今回のライブは、今までボーカルであったみつおさんがギターを持っているというところ。過去にもみつおさんがギターを持つ曲はあったが、今日のライブではほとんどの曲でギターを持った。そしてもう一つ、今まではサブ・ボーカルであった、ギターの御田さんと、ベースのコウジさんが歌うところが増えたところ。
主なところで変わったところはこの2つ。みなさんはどのような印象を受けただろう。次のライブは9日後の北浦和エアーズ。様々な試行錯誤を繰り返しながら、進化していくSWITCH STANCEは、精力的な活動でまたも走り始めた。