有限会社コンサルネット

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一対一の対応の原則を貫く

 物事を処理するに当たってはどんぶり勘定でとらえるのではなく、一つ一つ明確に対応して処理することが大切です。

 例えば伝票なしで現金や物を動かしたり、現金や物の動きを確認せずに伝票のみで処理することがあってはなりません。

 売掛金の入金チェックにしても、どの売上分をどの入金分で受け取ったのかを個々に対応させながら一対一で消しこむことが必要です。

 また生産活動や営業活動においても総生産や総収益といったいわゆる収益とそれを生み出すために要した経費を正確に対応させ厳密な採算を管理することが必要です。


製品の語りかける声に耳を傾ける

 問題が発生した時や仕事に行き詰った時には、その対象となるものや事象を謙虚に観察し続けることです。

 例えば製造現場ではあらゆる手を尽くしても歩留りが思ったように向上せず壁にぶち当たることがよくあります。そんな時は製品や機械、原材料や治工具にいたるまで工程全体を隅々まで観察し、素直な目で現象をじっと見つめ直すことです。

 不良品や整備の悪い機械があれば、その泣き声が聞こえてくるはずです。製品そのものが解決のヒントを語りかけてくれるのです。

 先入観や偏見を持つことなくあるがままを謙虚に観察することが大切です。


手の切れるような製品をつくる

 私たちがつくる製品は手の切れるような製品でなくてはなりません。

 それは例えばまっさらなお札のように見るからに鋭い切れ味や手触りを感じさせる素晴らしい製品のことです。

 製品にはつくった人の心が現れます。ラフな人がつくったものはラフなものに、繊細な人がつくったものは繊細なものになります。

 たくさんの製品をつくってその中から良品を選ぶというような発想では決してお客様に喜んでもらえるような製品はできません。

 完璧な作業工程の元に一つの不良も出さないように全員が神経を集中して作業に当たり、一つ一つが完璧な製品づくりを目指さなければなりません。

経験則を重視する

 企業での技術開発やモノづくりには経験則が不可欠です。理論だけではモノはできません。

 例えばセラミックの場合、原料である紛体を混ぜて成型し高温で焼き上げればできるということは勉強さえすれば誰でも理解できます。

 ところが紛体を混ぜるということがどういうことなのかは、実際に自分で手を染めて苦労してやってみないと決してわかりません。

 液体や気体なら完全な混合ができますが、紛体はどこまで混ぜたら混ざったといえるのか、これは経験則でしか分からない世界です。

 この経験則と理論がかみ合って初めて素晴らしい技術開発やモノづくりができるのです。

現場主義に徹する

 モノづくりの原点は製造現場にあります。営業の原点はお客さんとの接点にあります。

 何か問題が発生した時、まずその現場に立ち戻ることが必要です。現場を離れていくら理論や理屈をこねまわしてみても決して問題解決にはなりません。

 よく現場は宝の山であるといわれますが、現場には問題を解くための鍵となる生の情報が隠されています。

 絶えず現場に足を運ぶことによって、問題解決の糸口はもとより、生産性や品質の向上、新規受注につながる思わぬヒントを見つけ出すことができるのです。


必要なときに必要なだけ購入する

 物品や原材料を購入する場合、大量に買えば単価が下がるからといって安易に必要以上のものを買うべきではありません。

 余分に買うことはムダ使いのもとになります。たとえ一時的に安く購入できたとしても、これを保管するための倉庫が必要になったり、在庫金利が発生したりといった余分な経費がかかってきますし、更には製品の仕様変更などの理由で全く使えなくなってしまう危険性もあります。

 やはりメーカーはメーカーに徹し、モノづくりそのもので利益を上げることに専念すべきです。必要なときに必要なだけ購入するという考え方が大切です。