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▼トップは社業に専念せよ

 社長とは、旗を振る人であり、その会社のリーダーである。チームの成果は、その長の能力によって決まる。会社の業績は社長の能力にかかっている。自分の会社が、平均的な成績も上げられないような経営をしていながら、人様の世話をするなどとんでもないことである。財界や地域社会で虚名を売っていても、それは業績につながらない。トップは時間の許す限り、一秒でも一分でも長く社業に専念すべきである。リーダーとしての職務をお留守にしておいて、業績の上がらぬことを部下に転嫁し、気合を入れ精神訓話をしていても協力が得られるものではない。”勇将の下に弱卒なし”というが、共通目標に向かって率先垂範するところにチームワークが生まれてくる。社交も必要であろうし、名を売ることも確かに宣伝にはなる。しかし、虚名と実力は違うのだ。自分の会社に火がついているのに、また、情勢が変わり危機が迫っているとき、団体世話役や個人の趣味に力を注ぐのは本末転倒といわざるをえない。自社のことしか考えないガリガリであっては困るが、まず仕事のやれる仕組みをつくり、レールを敷き、後継者を養成し、後顧の憂いのないようにして、己の責任を全うし、企業を安定繁栄させるようにするとこがトップの社会に対する義務である。そうすることによって初めて社会が認めてくれるのである。有名人になるより、わが社が標準以上の業績を上げ、社員に世間並みの待遇ができるようにするべきである。社業にどれだけ精進するか、社長の社業専従度をみれば、その企業の成績はおよそ推定できるものである。何か誇大な宣伝をして、マスコミに載るようなバカ騒ぎをしていれば声望は上がり品物が売れると考えているならとんでもない。マスコミは両極端しか取り上げない。それも刺激的に尾ヒレをつけて書きあげ、はやし立てる。正攻法による堅実な経営は、それが一番確率の高いものであるだけに記事にはならない。商人は売名家であってはならない。社長とは常に会社にいるものであり、社業に専念するものでなければならない。

2006.10.09:反田快舟

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