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▼「幸福と安心」

仏教に「安心立命(あんじんりゅうみょう)」ていう言葉がある。
しっかりと大地に根ざして生きていると感じられ、傍らにいるだけで安心感を与える人がいる。最近、そんな人がずいぶん少なくなった。
一般に「幸福」というと、お金があって、仕事がバリバリできて、自分の好きなことができる。というイメージがあるのではないか。
そんな人は、すべてに自信にあふれているが、安心の方はサッパリなのである。
傍らにいると、なんとなくソワソワしたり、時にはイライラしてくる。
最後には、「立派ですな。しかし、あなたの人生それでおもろいの」などといいたくなる。
現在、日本はモノにあふれている。モノやお金をもっていないのは不幸と感じられるのも無理はない。実際「カネさえあれば何でも手に入る」という人もいる。そんなことはない、モノやカネにとらわれず安心立命することが大切という人もいる。現在の日本で物やお金を持たずに安心できるだろうか。
いうは易く行なうは難しいこと。「幸福と安心」両方を手に入れることである。それにはどうしたらよいか。どちらか一方の菩薩のために努力しているときも、それがすべてではないことを忘れないのがよいのではないか。21世紀は何かにつけて両面作戦の時代である。

(ココロの止まり木より)

2006.09.29:反田快舟

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