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▼節は質を変える
順調に、まっすぐ伸びている樹木よりは、風雪に耐え、成長を抑えられた木々の方が強い。竹には節があるから、急成長にもかかわらずねばりがある。苦労人というのは、苦労という節にぶつかって悩み、苦しみ、それを乗り越えることにより人間の機微がわかり、ひと回り大きく成長していくのである。
企業もまた然りで、幾多の苦節を切り抜けることが企業体質を強固なものにしていく。不渡手形をつかまされた経験の無いものは営業幹部にしないという会社があるが、それは、その経験をもつ者でないとセールスの怖さを知らない、つまり、セールスとしての節が必要だということである。
人の扱い方も、能力の限界に挑ませて節をつけさせることである。しかし、苦労の連続であると、自信をなくし、いじけ、つぶれ、あるいは退職という形で逃げてしまう。過保護であってはいけないとしても、どう節をつけさせるかが部下をもつ人の能力だといえよう。
将来、企業を背負わす幹部には、あえて難しい経験をさせていくことだ。短い期間に、苦節を与えるには変節の機会を数多く与えるようにする。「企業にとって、乱世の経済状態ほど幹部を鍛え、商人としての考え方、行動法を教えるに適したときはない」
幹部が変われば、企業体質も変わる。質的な転換をする節が今である。この変化の激しく、困難な情勢を反面教師にして、質的成長を勝ち取るために、経営者は陣頭指揮の態勢をもって、きめ細かい指導をしていかねばならない。天の時、地の利、人の和を勝ち取るときである。幹部が、社員と同じように休日や余暇を楽しむ時ではない。
2006.09.24:反田快舟
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