獅子宿
▼萩野のお獅子のダイエット
先代のお獅子がすごく重くて大変で、やはり軽量化を依頼されました。そもそも10`近くあったでしょうか。このぐらい重いと獅子舞をするにも命がけですね。一昨年こちらのお祭りに招待され見に行った時、最後の見渡しをするようなところで獅子が突然ぶっ倒れたかのように崩れたのを覚えています。重さに耐え切れなかったのでしょうか。獅子の振り手が限界だったようです。日頃重たい物なんて頭より上に乗せたり、持つ事だってしない現代人ですから腕力も無くなったんでしょうね。見物人も「あーーぁ」なんていってがっかりして帰っていきました。
ということでこの獅子は絶対軽量化しなくてはね。でも、よーく考えるとこの獅子の重さは伊達に重くしているのではなく、ちゃんと「通過儀礼」のための試練として重くしているのではないだろうか。わざと重い獅子を振らせる事によって獅子舞を苦行と考え、村を回って厄払いをする。若者がそれを無事立派に成し遂げる事によって初めて一人前として認められたと考えればその重さも納得するすると思いませんか。それとも逆に若者があんまり暴れるから獅子を重くして抑制しているのかもしれませんね。今日は顎と耳を別に、頭だけ一キロも減らして4.6キロに減量しました。まだ重いかなー。顎が一枚板みたいになっていて、長井の獅子の顎のように腕を入れ込む空間がないのです。獅子が重いので右手を獅子頭についている取っ手を持ち、左手で顎を支えるように持って肩に顎の端を乗せるらしいんです。振り方によって頭に乗っける場合もあるらしいとか。重い獅子もこうすれば舞う事ができるんですね。長井の獅子もこういう振り方を応用できますね。天井が低い拝殿の中とかね。はかりにぶら下げられたお獅子はでっかいマグロの頭みたいですね。マグロの獅子頭なんてのも面白いかもねぇ。
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2004.10.26:shishiyado
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