獅子宿

獅子彫り四方山話
成田から伊佐沢江口漆工房へ直行し、同じ成田地区のBさんから依頼中のお獅子を視察。金箔が上がったばかりでピカピカ輝いていました。成田の獅子は広すぎるといってもいいような額をお持ちで。毛穴が、か・かなり多く普通の獅子の倍ぐらい毛を植えなくてはなりません。しかも奥行きが二尺弱もあって大きいので重さも軽く作らなくてはならず、飛び出た目玉の中も丁寧にえぐっています。頭上にのし上げ振る獅子舞であるためかなりの腕力を強化しなくてはならないそうです。水の入ったバケツをかかげ稽古したという古参の話もお聞きしました。来月のはじめのお祭りまでに納品予定であります。
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右のお獅子は成田のAさんに平成10年に制作させていただいた獅子頭で、大変大きい獅子です。6年も経ってしまうと自分が制作したのに忘れていて、確かに自分の作風なんだけどなぁーと戸惑ってしまいました。月日の経つのは早いもんだぁーなぁーー。白木の獅子は獅子振りの方たちに持ってもらって、どーーのーーこーーーのーーといろいろ検討されるのでお借りしたいという依頼でお持ちいたした訳です。このお宅にいるワンコちゃんが成田のお獅子にそっくりで、さすがAさんは犬まで獅子に似せて飼っていらっしゃるのかぁーと感心いたしました。ついでにあずきかぼちゃ柄のにゃんこも紐につながれていました。
今制作の依頼を受けて、お預かりしている大きく他に類を見ないお獅子を御紹介いたします。右のお獅子が一般的な大きさですから、その巨大さがお解かりかと思います。いやぁー、ちゃんと横にしてお見せしたいですね。読者の皆さんは首を左に傾けてご覧いただいておるでしょうね。右に傾けたり左に傾けたり、丁度肩こりの運動になりますね。ははは このお獅子を彫るには、生活を一緒にして、家族同様に馴染まないと彫れないなぁーなんて思っています。一緒にお酒を飲んで、齢百歳のお獅子の話を肴にして秋の気配を楽しんでおりますぞ。
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太い柳であります。木地が白い白柳かと思ったら薄く中心部に赤みがあります。一昨年手に入った材料は小国の奥山から出た白柳ですばらしい材料でした。今は成田の獅子になっています。今回もその白柳かと思ったのですが切って確認してみます。切って直ぐは女性の柔肌のよう・・・。えっ?表現がおじさん臭いって?いいんです。私はすっかりオジサンです。
お神酒のポマードをお湯で洗い流しております。そしてブラシで髪をすいてあげますと、ホーラ!髪の量が倍になったようです。ブラシングは毛が絡まって大変でしたが、なんと!抜け毛が9本だけだったんです。羨ましい!
この写真にある棒が1.2キロありまして、手術前は総重量約10.4キロでしたので差し引き9.2キロに減量いたしました。しかし持ってみた感じはさほど変わらずじとーーーっと重い。ステンレスの棒はシャフトととして使用するもので、旋盤加工して特注して作ったものでありました。やはりいつかは脱却の依頼があるだろうなぁと思っていたところです。上の重量の衝撃が下あご、特に口を全開した時にかかる負荷が、下あごの末端の二点にかかるためそこがすでにめくれていました。昨年下あごの修理をやったばかりの部分も多少ダメージが見られましたし、今後もどのように激しい歯打ちの影響が出てくるのか心配です。酒をお清めに吹きかける習慣もその後の清掃をきちんとやっていただきたいと提言いたします。酒の糖分にカビが生え内部まで浸透するからです。せっかく精魂込めて造った獅子も祭りが終ればそのままほっとかれるのはなんとも辛いものです。