神社で獅子舞に使用するサイズの獅子頭の塗装について、塗面の研磨が大変苦労する。
ましてや、小さいサイズの飾り獅子になると水研ぎサンドペーパーが凹部に届かず苦慮
するのだ。それを解消する方法を試してみた。長井市日出町にガラスの表面などに圧縮
空気で細かい砂を吹き付けて表面を削って模様などを描くサンドブラストとという技法
の工房があり試験していただいた。獅子頭の塗り替えには研いでは塗りの工程を繰り返し
円滑な表面を丁寧に作り上げて行く。
サンドブラスト前
サンドブラスト後
工房には、研磨するものに砂を吹き付ける専門の容器があり、砂が周囲に拡散しない様に
密閉して吹き付ける。大小、小振りな獅子頭は耳と頭部と顎に分けられサンドブラストさ
れ数時間で、綺麗に一皮剥いたように仕上がった。サンドブラストの威力と効果で研磨の
省力化を実現出来た。
これからの工程はカシュー塗料のサーフェーサーの塗り研磨の繰り返しで平滑な下地を作り
艶のある黒の塗料を中塗りし研ぎ直す。仕上げ塗りの前の研ぎに、吹き付ける砂の番数を
細かくしてサンドブラスト出来れば有難いところだ。
また密閉容器の大きさの工夫もよるが、神社級の獅子頭の研磨にも活用できそうだ。
獅子頭には白鷹町高岡の須貝摠一氏の記名が残されていた。
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