長井市平山の天満宮(天神寺)所蔵の明治9年(1876)の獅子頭の記名に興味深い名前を確認した。
獅子頭の内部の記名に作者として「平山村 渡辺久蔵」とあった。
この渡辺久蔵とは九野本 獅子彫師小関久蔵の旧姓であり、平山から婿入りしたか養子縁組したという事
だろう。以前小関久蔵家に取材した時は、それについて聞いた記憶がない。
また、現在平山地区に渡辺姓は無いので渡部の誤字の可能性がある。
久蔵氏は小関姓を名乗る前に、渡部姓で獅子頭を制作していたという事が判明した。
久蔵氏は弘化3年(1846)生まれ昭和4年(1929)年83歳で没している。
また明治9年作の天満宮所蔵の獅子頭は久蔵氏30歳の初期の作となる。
獅子頭の写真が見つからず作風が不明で残念である。
この記事へのコメントはこちら