長井市歌丸の旧家梅津家に伝わる獅子頭である。
昨年、縁あって同所金鐘寺の天保9年(1838)の獅子頭をモデルに制作させて戴いた。
中央が金鐘寺の獅子頭
実は平成9年(1997)1月4日に梅津家に訪れ獅子頭の撮影を行っていた。
数日前に、その梅津家の獅子頭の話になり、改めて写真を出してきて確認してみたのであるが、モデルの
天保9年の獅子に勝るとも劣らずの目力である。
獅子箱の記名には安政3年(1856)と明治10年(1877)とあり、ヤク毛で左の一回り大きい方が安政3年、
馬毛で、鼻に修理痕がある方が明治10年の作と思われる。
今考えると詳しく作風の鑑定を出来る写真撮影でないことが悔やまれる。
明治10年の獅子は大変珍しく、目の下に植毛されている。飯豊町中の田林家八幡神社の獅子頭にも同様の
植毛が見られる。
改めて作風の再調査をしたいものである。
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