置賜の大獅子3

  •  置賜の大獅子3
意外と知られていない置賜地方各地に伝わる大獅子をご紹介している。
全国的には二人立ちのような少人数系と多人数の獅子舞とに分かれる。
少人数の獅子舞は全国的に伝播された伊勢大神楽に影響を受け、大型
の獅子頭を用いた多人数系は山伏が伝えた修験の影響が見られる。獅
子彫りの立場からすると、一度は腕試しに大型の獅子頭制作に挑戦し
てみたいとなる。置賜の獅子頭は一木造りの伝統があり太い材料との
出会いが無いと作れない。その大獅子を制作する動機や精神的な高ま
り、技術や経験が揃って大獅子が生まれてくる。


大獅子制作の方々

6.白鷹町浅立の諏訪神社所蔵の大獅子

平成11年(1999)白鷹町浅立の小形三郎氏指導に菊地誠一氏、高橋義
人氏三人共同で制作した大獅子である。
以前菊地氏宅にお邪魔し制作様子の話や写真などを取材していた。制作
は平成10年10月から始め、翌年7月に神社に奉納されている。大獅子は
ポプラの大木から一木造りの夫婦獅子で、雄獅子は80cm(奥行き?)
40kg雌獅子70cmの30kgと大型重量級である。





山形新聞記事によると、小形三郎氏は白鷹町深山のふるさと工芸村で獅
子頭の制作を行っているとあり気になるところだ。制作した木製の看板
には、大獅子は山口新地産のポプラの大木(直径115cm)を使用とある。
重量級の大獅子の台座をスチール製の角材を溶接して制作したり、獅子
幕の縫製を奥さん達手伝い共同作業して制作している活き活きとした写
真も伝えている。新聞にある様に、大獅子を地域の獅子舞の活性化や観
光に役立てたいものとあり、まさに同感である。


2022.03.16:shishi9:[コンテンツ]

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