4月29日は諏訪神社で関係者による湯立て神事を行うので、その終了後、宮司さん宅
にお邪魔した。湯立神事(ゆだてしんじ)」は神道の伝統的な行事で、本来の湯立神事
は、大きな釜にお湯を沸かし、笹を熱湯に浸してそれを身にかけて、その年の吉凶を
占ったり、無病息災や五穀豊穣を願うものである。
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初代の獅子頭
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2代目 小形善四郎氏の作
古くから諏訪神社の例祭で用いた古い獅子頭と2代目の獅子、そして現在使われてい
る獅子頭、飾り獅子二頭、小振りの小獅子が2頭有り、宮司さん宅には7頭所蔵され
ていた。その他、巨大な夫婦の獅子一対と詳細不明の謎の獅子頭が所蔵されている
事が判明した。
古い獅子頭は以前、備前型の獅子で浅立近辺の広野観音と小山沢七星神社に同類の
獅子が伝わっている。顎の底の記名には年代は無く、作者や年代は不詳だが諏訪文
書によると江戸時代中期の例祭で獅子舞が行われていたらしい。宝暦8年(1758)
の例祭の行列の記録に獅子舞があるが、その獅子舞が現在所蔵されている古い獅
子頭で行われていたかどうかは不明である。しかし古い獅子の顎の底にある陰刻の
記名の筆跡を米沢市川井の羽黒神社の獅子頭の陰刻記名と比較すると酷似している
事を発見している。その獅子の記名には享保16年(1731)貝沼宣智の作とあり興
味深い。
2代目は記名が有り昭和9年8月27日 彫刻は小形善四郎氏の作 塗師は吉野庄次氏
現在、吉野姓は浅立には見つからず長井市に3軒存在している。社務所に展示され
ている写真の中に、この獅子頭が寄進された時の記念写真と思われる写真を発見し
た。小形善四郎氏と吉野庄次氏と諏訪神社の神主 沼澤信忠氏。もう一人の神主氏名
は解読中。
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社務所の写真 左が諏訪神社に奉納された獅子
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写真の裏板にある記名
額に記載された説明には諏訪神社に奉納された獅子頭と、同時期昭和9年に善四郎氏
が奉納した雷神社の獅子頭が写っているという貴重な写真だった。獅子頭顎の底に陰
刻された記名が有り、善四郎氏42才とあった。すると明治25年頃の生まれとなる。
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2代目の底の記名 塗り替えし記名が消えたので尖ったものでなぞった様な跡
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雷神社 昭和9年 小形善四郎の作
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上記の獅子の記名
3頭目は現在例祭で用いられている獅子頭で、記名には平成2年6月吉日制作の浅立 柳
小形三郎 作とあった。
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小形三郎の作
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記名
4頭目は浅立諏訪神社型の獅子だが記名は無く不詳で、塗りが新しく最近奉納された作
と思われる。
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5頭目は、伊勢大神楽で用いられる様な型であり、塗り替えされている。詳細不明
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6頭目は立派なガラスケースに入った大型の獅子頭で同町佐野原稲荷神社の獅子頭と酷
似している。山形市黒沢の福田神社の獅子頭とも似ているので調査中である。後日、獅
子頭をガラスケースから出して詳しく調査したい。
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諏訪神社の獅子頭
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佐野原稲荷の獅子頭
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山形市黒沢の福田神社の獅子頭
小品の獅子頭の一つ総宮神社型の黒獅子は作風から明治期の飯豊町椿の伊藤彦右衛門の
作と思われ、このサイズの彦右衛門の作の獅子頭は今回初見である。
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伊藤彦右衛門の作
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作者不明の獅子頭小品 形は諏訪神社型だが黒獅子である
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巨大な夫婦獅子
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