お盆真っ盛りの15日、店を終えて炎天下に神社巡りに繰り出した。
今日は飯豊や長井、白鷹でも獅子舞が出ているはずである。まずは今泉稲荷に向かうと
和久井陶管さん付近でお休みをしていた。トラブルだろうか? 獅子がすがる様な目で私と視線
が合ってしまったが交差点で如何にもならない。
そそくさ稲荷神社で写真撮影をして草岡の津嶋神社に向かう。
五所神社で拝見した記名の無い謎の獅子頭と似た獅子頭がこちらにもあるのだ。以前は判別出
来なかったが、かなり鑑定力は身に付けてきていると自負している。
早速、総代の顔見知りを見つけ写真撮影の許可を得る。
獅子頭は現在6頭あり古い順から
1. 梅津弥兵衛の作 昌利か吉蔵か不明
2.小関久蔵 の作 初期の作だろう
3.竹田吉四郎 の作 昭和3年
4.佐藤耕雲 の作
5.渡部 亨 の作 彫り師 渡部 亨と記名あり
6.渋谷正斗 の作 平成16年 神社名 奉納者 椎名製作所の記名あり
1.梅津弥兵衛の獅子は舌の根元と後ろの木口の厚みが特徴 弥兵衛の個性が
伺えない作だ。むしろ消している。
2.おそらく小関久蔵と思われる獅子頭は、初期の作と思われる。勧進代の高國寺や白兎
葉山神社に似た獅子頭が所蔵されている。
3.竹田吉四郎の作は作風を封じられている。
記名に昭和三年 御大典記念と明記され、同年制作された総宮神社の獅子頭と比較すると
梅津弥兵衛の獅子を忠実にモデルにしている様だ。
4.問題の佐藤耕雲の作
5.渡部 亨の作
6.渋谷正斗の作
いずれも作者名は記載されず奉納札に奉納者のみ残されている。彫り師名はほとんど触れら
れていないのが地域性なのか面白い。6頭の獅子頭は全て管理が行き届き、大きく破損してい
るものはない。タテガミも金箔も修理されていて、どれも獅子舞に用いられる様であり神社組
織がしっかりと運営されている事がわかる。
さて、謎の獅子頭であるが・・表情は似ているが細部や彫癖を見ると南陽市法師柳の佐藤耕雲
であると鑑定した。残念ながら当ては外れ、謎のまま解明ならず・・であった。
平成16年に制作した獅子頭が幣殿に安置されていた。この場所は今日出番の獅子という事らしい。
この獅子頭の木地は白鷹町西高玉稲荷神社の獅子と同じで兄弟獅子になる。確か川西町西大塚薬
師堂の獅子も西高玉の柳だったと記憶している。河原の柳の立木を伐採しクレーンのワイヤーを
伸ばせるだけ伸ばし引っ張り上げた丸太だった。あんな経験は二度と出来ないだろう。
獅子頭を制作した時、色々神社の獅子頭について調べていた。竹田吉四郎の獅子頭は曰(イワク)
があり、シシ頭について竹田氏が一筆書いている。それを表装し掛け軸にして「代々この獅子頭
は木地が良くないので使わないでくれ」との意味の文化財級の但し書きが残っているはずである。
獅子頭を拝見して津島神社を後にし、今度は勧進代へ北上した。
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2024.11.23 (田村桂子)獅子頭
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2023.04.08 (モリヤ)お神楽についてですが
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2023.03.22 (獅子宿店主)黒沢の住人様
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2023.03.22 (黒沢の住人)感謝
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2022.12.08 (獅子宿店主)もりや様コメントありがとうございます
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