新しく黒獅子が二頭誕生した。
目の前で塗り立ての獅子たちが輝いている。双子の様に区別が付きづらいが
頭の高さや目の出具合で判別出来るが、自分も写真では判別が難しい。
大きな歪みも出ず口の開閉もスムーズ。重さも六キロと大きさの割には
軽量化し、要所へのFRPの補強も施し強靭な構造作りに成功している。
金箔には水性アルコール系保護剤を塗布し擦れによる剥離を防いでいる。
軸棒の脱落防止の栓は、竹を削った物を穴に打ち込んでいたが、ねじ式
の金属ビスで防止している。タテガミはヤク毛150gを植毛し、時には顔
を覆い、歯打ち時には忿怒の表情を露わにする。基本的には伝統的な様
式なのだが唇や顎の曲線が、今までに無い険しい表情を見せている。
総宮系の獅子は一見すると愛嬌あるだが、熟練した獅子振りの手による
と鬼気迫る霊獣に化身する。決して激しく、勢いばかりの動きではなく
動と静、緩急を心得た所作を熟練者は心得ているのである。
間も無く依頼者に獅子の引き渡しを行う。名残惜しい様でもあり、これ
からの激務を案ずる産みの親の心境である。
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2024.11.23 (田村桂子)獅子頭
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2023.04.08 (モリヤ)お神楽についてですが
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2023.03.22 (獅子宿店主)黒沢の住人様
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2023.03.22 (黒沢の住人)感謝
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2022.12.08 (獅子宿店主)もりや様コメントありがとうございます
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