先日、小振りだが伊勢大神楽系の獅子頭を入手した。
獅子の曲芸に肩に獅子頭を身につけた子供を乗せて行う芸があるが、
恐らくその際に用いられる獅子頭ではないか。神社を解体した際に
出てきた古いものとあり、両耳と両軸部が欠損しているが、すぐに
修復を始めている。
最近、伊勢大神楽系の獅子頭の型を注視して見ていると、以前取材
した上山の月岡城(上山城)御用大神楽の太夫 佐藤多美夫氏所蔵の
獅子頭と入手した獅子頭が非常に似ている事に気がついた。微妙に
縦横の比率は違うが同じ様式に基づいて作られている。
佐藤多美夫氏所蔵
蔵王上野神楽の獅子頭
おそらく家元の流派によって獅子頭の形が定められているのだろう。
途絶えてしまった山形市の餌鷹(えたか)神楽の獅子頭もこの型だ
が若干違っていて、地元で作り直された事も考えられる。また文禄
三年最上義光公から拝領の獅子頭も、この型では無い。今回入手し
た伊勢大神楽系の獅子頭は伊勢周辺か名古屋の獅子頭工房で半量産
された獅子頭だろう。形も正確に整い軽く合理的に作られている。
この型は全国各地津々浦々に伝播して多数残されている。
- 新着コメント
-
2024.11.23 (田村桂子)獅子頭
-
2023.04.08 (モリヤ)お神楽についてですが
-
2023.03.22 (獅子宿店主)黒沢の住人様
-
2023.03.22 (黒沢の住人)感謝
-
2022.12.08 (獅子宿店主)もりや様コメントありがとうございます
今日 238件
昨日 106件
合計 436,922件
昨日 106件
合計 436,922件
この記事へのコメントはこちら