長谷部吉之助の作である勧進代と白兎、西高玉の三兄弟と伝えられている獅子に酷似した獅子を発見した。
西高玉の獅子を制作し、獅子の形は頭に入っているのでオークションに出た時は驚いた。この獅子頭の特異
な所は、獅子踊りの獅子頭のように口が開閉しない。上下別に作られ接着して仕上げられているのだ。
獅子幕を取り付けるよう底に環の金具が取り付けられている。非常に軽く作られているので獅子踊りの様に
被って用いられた可能性がある。脳天に四角い穴が三ヶ所開いていて宝珠や角が取り付けられていたと考え
られる。
記銘は僅かに両耳の木口に発見したが解読は困難である。勧進代と白兎、西高玉の三獅子の特徴が随所に見
られる。その中でも額の三本シワ、巻き毛の眉、輪のある目、歯の形、タテガミの植え方など吉之助の作風
と思われる。出処は東京の骨董市で京都の骨董商が買い取ったものだと言う。
紐で取り付けられた耳を改造し竹の棒に取り替え、元々の位置に戻した。長谷部吉之助は西高玉の獅子を明
治25年から27年頃に制作している。今年は黙って見逃せない獅子がオークションに出現するのでウカウカ
出来ないのである。
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2024.11.23 (田村桂子)獅子頭
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2023.04.08 (モリヤ)お神楽についてですが
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2023.03.22 (獅子宿店主)黒沢の住人様
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2023.03.22 (黒沢の住人)感謝
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2022.12.08 (獅子宿店主)もりや様コメントありがとうございます
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