南陽市池黒皇大神社の獅子頭

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9月16日南陽市は池黒の皇大神社に訪れた。

お祭りは15日だったが、翌日の例大祭・・前夜祭の片付け最中にお邪魔した。

こちらのお祭りは池黒青年会が中心となり、盛大な企画で行なっていて今回は第40回目の開催とある。

その中に神輿渡行や獅子舞、花笠踊り等盛り沢山な企画があり噂には聞いていた。

山形市の四方山会も毎年、花笠踊りで呼ばれているようだ。

神社の宮司さんにお願いし、昨日活躍した公民館にある獅子頭を拝見した。

皇大神社には四頭の獅子が所蔵されていると言う情報があったが神事直前と言うタイミングで

現在用いられている獅子頭以外は後日という事になった。青年かいの皆様は額に汗して舞台解体片付けの最中で

恐縮しながらの拝見になった。








作者は地元の大工さんである梅津勝男氏は初めてお聞きする名前である。息子さんが青年会メンバーで現場に居られ

他ので、後日取材させていただくお願いをした。


獅子頭には刻銘があり「 梅津彫 2005年 」とある。八方睨みの赤い獅子の脳天には、独特の宝珠が

付けられている。

最近、何処かで見た様な作風である・・東大塚の羽山神社、寒河江氏の御宅で見せてもらった獅子頭が頭に

浮かんで来た。その他にも一頭あるが、まだ引き出しから出てこない。



         羽山神社 寒河江氏所蔵



寒河江氏の獅子頭の獅子頭が梅津氏の作であれば、比較的年代は若いので羽山神社初代の獅子頭という

仮説は崩れて来たので宮内の菊池熊吉氏の獅子頭が初代となる。





後日の再調査を楽しみにして、西大塚の八幡神社に向かった。昨年だったか、こちらの獅子頭は調査済みだが

拝殿調査が目的である。神社に着いて外に出ると近くで太鼓の音が聞こえるので獅子舞はすでに町内に渡行して

いる様だった。

1町歩あるという広大な境内の参道途中に杉のご神木に落雷し、上部が折れ裂けている。今にも倒れないか

ハラハラしながら参道を進むと拝殿に、留守番役の関係者が談笑していた。

獅子が出て、緊張が解けてお神酒が入り、この場で獅子話には大変興味深い話を聞ける時がある。

関係者の方の中には警護を長く務めた方もいた。


現在、神社には獅子頭は三頭あり、獅子舞には長井の九野本 竹田吉四郎の作の獅子が用いられている。

その他は、地元彫り師の明治期の渡部 重右衛門氏の作と平成期の金子 豊夫氏の作である。

話の中で昭和26年頃、竹田吉四郎氏の獅子頭を長井市九野本の家に、タクシーを頼んで依頼した獅子頭を

受け取りに行ったという話があった。それまでは、重右衛門氏の赤獅子を用いていたという。

それを機に今泉稲荷神社の総宮系の獅子舞を習い、竹田氏の黒獅子を用いて獅子舞を行う様になったらしい。

獅子幕は重右衛門獅子で用いられていた青と濃紺のツートンのままである。









2018.09.17:shishi7:[コンテンツ]

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